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「多発性硬化症患者の疲労軽減にココア飲料が有効」英オックスフォード・ブルックス大学研究

2019.03.17

多発性硬化症患者の疲労軽減に「ココア飲料」が有効か

疲労感に悩まされる多発性硬化症患者は少なくない。

英オックスフォード・ブルックス大学栄養健康センターのShelly Coe氏らが実施した研究で、多発性硬化症患者は、フラボノイドが豊富なココア飲料を摂取すると疲労が軽減する可能性があることが示された。

研究の詳細は「Journal of Neurology, Neurosurgery & Psychiatry」3月4日オンライン版に掲載された。

これまでの研究で、ココア固形分を70~85%含有するダークチョコレートを摂取すると、慢性疲労症候群患者の疲労が軽減することが報告されている。

Coe氏らは今回、ダークチョコレートと同様に、抗炎症作用のあるフラボノイドが豊富に含まれていることで知られる「ココア」に着目。

再発寛解型の多発性硬化症と診断された英国の成人患者40人(うち男性10人、平均年齢44歳)を対象に、ココア飲料の摂取による疲労症状への影響について調べた。

研究では、対象患者を、加熱したライスミルクに高フラボノイドのココアパウダーを溶かして飲む群(19人)または低フラボノイドのココアパウダーを溶かして飲む群(21人)にランダムに割り付けて、6週間にわたり毎日摂取してもらった。

その結果、高フラボイドのココア飲料を摂取した群では11人が、低フラボノイドのココア飲料を摂取した群では8人が、それぞれ疲労が軽減したと報告し、高フラボノイドのココア飲料を摂取した群では疲労感が平均で45%低下したことが分かった。

また、高フラボノイドのココア飲料を摂取した群では、低フラボノイドのココア飲料を摂取した群に比べて6分間の歩行テストでより多くの距離を歩くことができたほか、歩行速度が80%改善していた。

さらに、高フラボノイドのココア飲料を摂取した群では、疼痛症状もより改善したという。

これらの結果から、Coe氏らは、ココアに含まれるフラボノイドの抗炎症作用が、多発性硬化症患者の疲労の軽減に寄与したのではないかと推測。

「今回の研究から、普段の生活で簡単に行える食事療法により、多発性硬化症の疲労を長期にわたり軽減できる可能性があることが示された」と述べている。

この研究には関与していない米スタテンアイランド大学病院の精神科医であるHarshal Kirane氏は「ココアの健康効果は生理学的に説明がつく」と指摘する。

同氏は「フラボノイドは、アデノシンと呼ばれる脳内化学物質の作用を阻害することで神経細胞に作用する」と述べ、こうした作用により、フラボノイドやカフェインは覚醒を促し、疲労の軽減をもたらす可能性があると説明している。

ただ、今回の研究は小規模なもので、専門家らも、研究結果は有望だが決定的ではないとの見方を示している。

その一人で、米レノックス・ヒル病院で多発性硬化症患者を診療する神経科医のAsaff Harel氏は「今回の結果は大変興味深く、フラボノイドの摂取にベネフィットがある可能性を示唆しているが、さらなる研究で機序を解明する必要がある」と述べている。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jnnp.bmj.com/content/early/2019/01/31/jnnp-2018-319496

構成/編集部

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