人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース
2019.03.31

「小説読んだ後に聞くと小説の印象が変わります」俳優 田中哲司さんに聞くオーディオブックの魅力

Audible(オーディブル)は、「本を耳で楽しむ」オーディオブック。音声でコンテンツを楽しむため、読書(活字)が苦手な人や忙しい人に新たな価値を提供するサービスだ。

1995年にアメリカで創業したAudibleは、2015年7月に日本でのサービスを開始。「本を聴く」という新しいスタイルが人気を博し、今では世界中に愛用者がいる。

同社は「声の力を解き放つ(パワーオブボイス)」をコンセプトに掲げ、人の声による朗読に力を入れている。日本でもプロのナレーターや俳優が、続々と作品の朗読に参加。3月29日からは俳優の田中哲司さんが朗読する、宮部みゆきの長編小説『理由』の配信がスタート。(予約販売開始は3月9日から)田中さんは今回Audibleの収録に初挑戦となる。

@DIMEは、田中哲司さんが収録を行う現場を取材させていただく機会を得た。本稿では、Audible収録現場の様子と田中哲司さんへのインタビュー(後編)を紹介する。

前編はこちら

田中哲司さんへのインタビュー(後編)

収録を振り返ってみて、思い入れのあるシーン・好きなシーンはどこでしたか?

田中:思い入れのあるシーンは、旦那さんを突き落とした姉(綾子)のあたりですね。弟に告白するところが。単純に読者として「そっか、あの人が」「こう繋がってくるのか」っていう。あとは、ずっと逃げていて自首をする「石田」の人生が切なくて、好きでしたね。

話自体の面白さに加えて、『理由』は登場人物がたくさん出てきますが、その人たちの人生もきちんと描かれていて、面白さが枝のように広がりそこがまた興味深く入りこんでいくんです。

田中さんは普段、読書をされますか?

田中:台本以外ほとんど読まないですね。実は『理由』も今回初めて読みました。

そうするとAudibleも活躍しそうですね。もう利用されていますか?

田中:この間、風間杜夫さんが朗読するハリー・ポッターを聞かせていただいて、スピードが少し早めですごいなと思いました。あのスピードで読んでいくの、僕だったら厳しいです。でも、文章は宮部さんの方が難しいですよ。(笑)そういう風に苦労したであろうところを比べたりしちゃいました。

うちにはまだ幼い子供がいるので、ハリー・ポッターを聞かせてみたんですけど、さすがに早すぎました(笑)もうちょっと大きくなったら、きっと喜ぶと思います。ハリポッターとか、子供達に寝る前に聞かせるのはいいなって思いますね。

どういう風にAudibleを活用して欲しいですか?

田中:この仕事をいただいて最初に思ったのは、目の不自由な人が聴けたらいいなと。だから、この仕事は絶対やっておかなきゃいけないなって。

僕は、小説は紙で読んだ方がいいと思っています。でも、読んだ後に朗読を聞くと、全然違った面白さがあるから今後好む方が増えそうですよね。

会話の部分は、色のつかない程度にちょっぴりセリフっぽく読んでますし、朗読からいろんな発見があると思うんですよね。だから僕は、小説読んだ後にAudibleで聞くのがいいんじゃないかって。ぜひ、聞いて比べてほしい。作品の印象がかわると思います。

田中さんの声は私もとても素敵だと思うのですが、ご自身ではどのような作品で自分の声や演技力を活かせると思いますか?

田中:多分、皆さんもそうだと思うんですけど、自分の声って嫌いじゃないですか。こんな声なの?って。それは未だにに変わってなくて、さっきも直しの時に自分の声を聞いて違和感があるというか。好きじゃないですね。

でも、ニーズがあるならやります。そういう謙虚な気持ちです。(笑)「自分の声を何かに!」なんてめっそうもないです。

収録の中で、登場人物によって声を使い分けたりされるのでしょうか?

田中:僕は、そうはやっていないです。女性・男性がまずあって、あとは年齢。なるべく色をつけちゃいけないと思っているので。

あとは、文中に書いてある性格、「語尾が暴力的だったり」とかを参考にしながら、色のつかない程度にとどめました。演技だとがっつりやるんですけどね。声だけだと、聴いている人がイメージできなくなってしまうと思うので。

今回収録された作品を、どんな人に聴いてもらいたいですか? また、どんなところに注目して聞いてほしいですか?

田中:さっきと重なりますが、目の不自由な方に聞いてもらって楽しんでくれたら、すごく嬉しいなって思いますね。宮部作品の素晴らしさを感じてもらいたい。

あとは、例えば読書が嫌いで「聴くのなら大丈夫かも」って聴いてみたら、最後まで聴いちゃったとか。そのあと、小説も読んでみようかなって思ってくれたら嬉しいですね。

本からではなく、朗読から好きになるパターンもありそうですね。

田中:そうですね、徐々に宮部ワールドにハマってくれるとありがたいなと。宮部さんの文章の素晴らしさ、それを邪魔しないように僕は読んだだけですが、こんなにすごいんだっていうのを最後まで読むと気付くんですよ。

僕はもう体験しちゃったから、聞いた人にも体験して欲しいですね。そして読む時は、さらっと読まないで!じっくりと読んでほしい。

今後また Audible の収録をするとしたら、どのような作品に挑戦してみたいですか?

田中:求められればなんでもです。この作品を乗り越えこれ以上難しいのはないと今は自信を持って断言できます(笑)あ、純文学とかいいですね。

私は大学時代に文学を専攻していたのですが、田中さんの朗読でぜひ聴いてみたいですね。

田中:今使わない字も出てくるでしょうからその時代のは難しいですよね。でも今の時代にはないあの風情がいいですよね。もっと身近に感じてもらえたら嬉しいです。

最近、機械による読み上げ技術も向上しています。そもそも違うものだとは思うのですが、人間が読み上げることの魅力はどのような部分にあると思いますか?

田中:機械と人とでは、まったく違いますよね。『理由』に限らず、ニュアンスの表現が機械には不可能だと思います。いつか機械が全部成しえると耳にしますけど、僕は無理だと思います。(笑)

それは演技も一緒ですけど、CGがどんなにすごくても、CGはCGです。味わいというか「生の人間がやっている」ということに価値がありますよね。多分、そこはあまり変わらないと思います。

そういえばうちのアレクサ、僕の言うこと全然わかってくれないんですよ。聴きたい曲があっても「何回言わすんだよ!」って。(笑)それは、アレクサのせいではないと思うんですけど。今後どう教育していこうかなと。

では最後に、@DIMEの読者にメッセージをお願いします。

田中:収録初日に終わりが見えなかった、この難しい『理由』の朗読をやりきりました。途中で交代してもらった方がいいんじゃないかって、何度も心が折れたページ数を読み切ることができました。

コツコツとやっていれば、終わりは見えてくるものです。お仕事が大変な方、一生懸命コツコツとやりさえすれば終わりは見える!頑張ってください!

私も今締め切りに追われているので、勇気付けられました。(笑)本日はありがとうございました。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2019年4月16日(火) 発売

DIME最新号の特別付録は「40kgまで量れるラゲージスケール」! 特集は「GW&出張に使える旅グッズ142」「最新極上ホテル33」 etc.

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。