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敬虔な信者こそ〝フェイクニュース〟を信じやすいのはなぜ?

2019.03.17

モラルに厳しい宗教の信者はグローバル社会の“接着剤”

 戦争において宗教はひと筋縄ではいかない複雑な役割を果たしていることが指摘されているのだが、今日のグローバル化した社会生活の中で宗教はどのように機能しているのだろうか。実は平和な社会においては宗教は対立を深めるものではなく、公正な組織を形成することに一役買っていることが最新の研究で示唆されている。

 グローバル化が進む今日の社会では、職場や学校など、あらゆる組織の多様性が進んでいることはいうまでもない。多様な人々で構成された組織の中で宗教はどのような影響を及ぼすのだろうか。

 米・カリフォルニア大学ロサンゼルス校やスロバキアのコメンスキー大学、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学などをはじめとする国際的な合同研究チームが2019年3月に「Proceedings of the Royal Society B」で発表した研究では、モラルに厳しい宗教に帰依している者ほど、多様化した組織で協力し合えることを報告している。

Daily Mail」より

 研究チームは15の宗教的文化に属する2228人を対象にインタビューを行なうと共に、いくつかの実験に取り組んでもらった。15の宗教的文化背景の中にはキリスト教、イスラム教、仏教といった比較的モラルに厳しい文化もあれば、大食漢、牧畜業者、庭師、田園詩人、賃金労働者などのあまりモラルにはこだわりそうもない無宗教の人々も含まれていた。

 実験の課題では、ルール遵守度を計測する任意配分ゲーム(Random Allocation Game)と、公正さを計測する独裁者ゲーム(dictator game)が行なわれたのだが、モラルに厳しい宗教に帰依している者ほど、ルールに従い公正であることが示されることになった。モラルに厳格な宗教の信者は、異なる宗教の信者や無宗教者が相手であっても、モラルに“緩い”人々よりもより規則に従い、よりフェアな意思決定を行なっているのである。

 もちろん程度の差こそあれ、同じ宗教を信じる者への“身内びいき”は広く存在しているのだが、それでも常に神に見られていると感じている信者は、そのぶんルールとモラルを遵守しているのである。この研究結果は、今後ますます進む組織の多様化の中にあって、組織の公正さとリーダーシップに大きく関わってくるものであることを研究チームは指摘している。

 一見、宗教によって対立や分断が深まりそうにも思えるのだが、グローバル社会にあっては宗教は逆に分断を防ぐ社会的な“接着剤”の役割も持ち得るとすればその重要性は無視できないだろう。

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