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敬虔な信者こそ〝フェイクニュース〟を信じやすいのはなぜ?

2019.03.17

 自分が暮らす土地が戦火にまみれる体験はその程度はどうであれ、その後の人生を左右する強烈な心理的衝撃になるだろう。そしてショックを受けた多くの者が宗教への帰依を深めていることが最新の研究で報告されている。

戦火に巻き込まれる体験で宗教への帰依が深まる

 幸運というべきなのだろう、平成は日本人が戦争を経験することなく終わりそうだが、世界では今も戦火に晒されている地域がある。そしてこうして直接戦争を体験した人々は、より宗教への帰依が深まることが最新の研究で報告されている。戦争が終わった後でも、この時に培われた深い信仰心はその後も長く続くというのだ。

 米・ハーバード大学やチェコのカレル大学などの国際的合同研究チームが2019年1月に「Nature Human Behavior」で発表した研究では、かつて内戦に見舞われたシオラレオネ、タジキスタン、ウガンダの71の村の1700人もの人々にインタビューを行い、戦争による意識や価値観の変化を分析した。

 いずれのケースにおいても、直接戦火に巻き込まれる体験が多くなるほど、人々の宗教心が深まる顕著な傾向が明らかになった。戦争を体験した人々は、日々の生活の中で宗教を高く位置づけているのである。

The Harvard Gazette」より

 研究チームによれば人々の信仰心の深さはその地域(村)が戦争によってどのくらいの被害を受けたかに関係があるという。その個人が被害を受けても受けていなくても、被害の大きかった地域の人々の信仰心は深く、地域内の個人差はあまりないということだ。

 また戦争をきっかけに深まった信仰心は、終戦後も長く人々に影響を及ぼし続けるという。たとえばタジキスタンの村では、内戦終結から13年が経った時点でも人々は変わらぬ強い信仰心を維持しているのである。

 しかし皮肉なことに、この深い信仰心は往々にして裏目に出るのだ。その地域で人々の宗教による団結力が強まるほど、敵対するグループへの反発が強まり戦闘が激化してしまうのである。そして為政者がもしこうした人々を弾圧すれば、その反抗心に火をつけて内戦が泥沼化するケースもある。政治的に不安定な地域に暮らす人々の心のより所となる信仰心だが、戦地では複雑に作用するメカニズムがあるようだ。

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