人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

「使えない上司」と「使えない部下」の違い

2019.03.12

■連載/あるあるビジネス処方箋

 私は3年前から、ウェブサイトで「使えない上司・使えない部下」というタイトルの連載を書いている。会社の経営者や管理職、一般職の社員、人事コンサルタントや労働組合役員、さらには元プロレスラーや作家を訪ね、自らの経験をもとに「使えない上司や部下」について1時間半ほどで語っていただくシリーズだ。毎月平均2人のペースでインタビュー記事として紹介している。

 現在までに約50人を取材して思うのが、「使えない」の定義が実に曖昧であることだ。人それぞれ、捉え方がまるで違う。たとえば、ある人は「仕事ができればとりあえずは、使える人材」と話す。一方、仕事のレベルが高くとも、良好な人間関係をつくれなければ、「使える」とは言わないと答えた人もいる。

 これに近いことは、上司などが会社員を評するときにもつきまとう。昨年11月、テレビ局の子会社(社員数約400人)の役員が取材時に、編成局の20代後半の社員を「使える奴」とほめていた。どうやら、仕事ができるらしい。同席した編成部長は黙ったままで、同意しなかった。部長は、私の学生時代の友人である。後日、役員がいないときに部長から聞いた限りでは、20代後半の社員は周囲の社員との摩擦が絶えないのだという。「役員は、(20代後半の社員のことを)そこまでは把握できていないのだろう」とも語っていた。

 人の評価とは、つくづくいい加減なものだ。こんなものに、多くの人は一喜一憂する。しかし、だからこそ、会社員は気をつけねばならない。明確な判断基準がないからこそ、ベストを尽くし、部内で上位に常に食い込む成績を残していたとしても、「使えない」と見なされる可能性はある。評価者である上司が評価するときに重きを置くところや、過去の経験などに大きく左右されるものなのだ。あるいは、上司が部下に嫉妬をしたり、脅威と感じる場合があるかもしれない。上司であろうとも、いや、上司であるからこそ、防衛本能が働き、優秀な部下をつぶしてしまうことはある。
 
 一部の識者や経営者、コンサルタントなどはビジネス書などで今なお、「がんばれば、上司などから報われる」的なことを書いている。これはある一面を言い当てていたとしても、企業社会で広く言えることではないのではないだろうか。むしろ、報われないほうの可能性が高いと私は考えている。おそらく、前述の経営者、コンサルタントなどは現時点で部下を「評価する」側にいるからこそ、「がんばれば、上司などから報われる」と唱えるのだろう。自分を正当化するためにも…。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2019年9月14日(土) 発売

DIME最新号の特別付録は「デジタルスプーンスケール」!さらに激変するスマホの大特集に最新iPhone情報も!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。