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「腟カンジダ症治療薬と流産や先天性心欠損症との関連性」モントリオール大学研究

2019.03.04

腟カンジダ症治療薬が流産や先天性心欠損症と関連か

腟カンジダ症は、女性に多くみられる一般的な感染症だ。この治療に使用される抗真菌薬のフルコナゾールを妊娠中に使用すると、流産リスクや子どもの先天性心欠損症リスクが大幅に上昇する可能性があることが、カナダの研究で示唆された。

詳細は「Canadian Medical Association Journal(CMAJ)」2月19日オンライン版に掲載された。

この研究は、モントリオール大学(カナダ)のAnick Berard氏らが実施したもの。

1998~2015年にケベック州の妊婦を対象としたコホート研究(Quebec Pregnancy Cohort)に参加した44万1,949人の妊婦を対象に、処方薬の保険データベースを用いて、フルコナゾール使用の有無による妊娠転帰との関連を調べた。

その結果、因果関係は明らかではないものの、妊娠初期のフルコナゾールの使用と有害な妊娠転帰との間に関連が認められた。

例えば、妊娠初期に150mg未満の低用量のフルコナゾールを使用した女性では、使用しなかった女性と比べて自然流産する確率が約2倍であることが分かった。

また、150mg以上の高用量のフルコナゾールを使用していた女性では、自然流産リスクは3倍以上に上っていた。

さらに、妊娠第一トリメスター(妊娠14週まで)に高用量のフルコナゾールを使用すると、使用しなかった場合に比べて、生まれた子どもに心室中隔閉鎖異常といった先天性の奇形がみられるリスクが81%高いことも明らかになった。

専門家の一人で、米ノースウェル・ヘルス・ハンチントン病院のMitchell Kramer氏は「女性の4人に3人は、生涯に一度は腟カンジダ症に罹患する。

腟カンジダ症は、特に妊婦の間でよくみられる、ありふれた感染症の一つだ」と説明する。

同氏は、これまでの研究でも、経口フルコナゾールは妊娠転帰に有害な影響を及ぼすことが示されているとし、「妊娠中は同薬の使用を避けるべきだ」と述べている。

ただ、Kramer氏によれば、現在では、妊婦の腟カンジダ症に対する第一選択薬はイミダゾールの外用薬(クリーム剤または腟座薬)とされており、ほとんどの妊婦にフルコナゾールは処方されていない。

しかし、妊娠していない女性に対しては、フルコナゾールは広く使用されているという。

研究をレビューした米スタテン・アイランド大学病院のAdi Davidov氏は、妊娠中の経口フルコナゾールの安全性には深刻な問題がある可能性について同意している。

同氏によると、腟カンジダ症に罹った女性は、外用薬よりも服用が簡単な内服薬の方を好む女性が多いという。

しかし、「産婦人科医は、今回の研究結果を受けて、妊婦へのフルコナゾールの処方を取りやめるようになるのではないか」と述べている。

(参考情報)
Abstract/Full Text
http://www.cmaj.ca/content/191/7/E179

構成/編集部

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