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2019.02.16

「激しい運動は中年男性の心臓に危険というのは間違い」米研究機関

「激しい運動は中年男性の心臓に危険」を否定、米研究

中年期の男性は激しい運動を行っても、心臓に悪い影響はないことが、米テキサス・ヘルス・プレズビテリアン病院付属運動・環境生理学研究所のBenjamin Levine氏らによる研究で示された。

週に8時間以上の激しい運動をする比較的年齢の高い男性アスリートは、運動強度がより低い男性と比べて早期死亡リスクが上昇するわけではないことが分かった。

中でも動脈硬化が進んでいない中年男性では、激しい運動を習慣的に行っていると早期死亡リスクが半減したという。

研究の詳細は「JAMA Cardiology」1月30日オンライン版に発表された。

これまでの研究で、激しい運動をするアスリートは、動脈硬化の指標とされる冠動脈石灰化(CAC)のレベルが高い傾向がみられており、こうした運動は健康に有害ではないかと疑問視されていた。

Levine氏によれば、特に男性アスリートで冠動脈プラークが蓄積する傾向があり、その多くは石灰化していることが分かっていた。

しかし、CACレベルの高さと死亡リスク上昇との関連については、ほとんど検討されていなかったという。

そこでLevine氏らは今回、1998~2013年に40~80歳だった2万1,758人(平均年齢51.7歳)の健康な男性のデータを収集して分析した。

対象とされた男性は身体活動レベルについて報告し、CACレベルを測定されていた。そのほとんどがランナーで、自転車競技や水泳、ボート競技、トライアスロンの選手も含まれていた。

研究では、「激しい運動」は平均で6METsの運動を週8時間以上(3,000METs・分/週以上)と定義した。なお、6METs以上の運動には毎時9kmの速さでのジョギング、毎時22km以上の速さでのサイクリング、競技としてバスケットボールやテニスをプレーすることなどが含まれた。

Levine氏によれば、これらの激しい運動はレクリエーションとして楽しむレベルではなく、競技レベルに相当するという。

対象とした男性アスリートをCACスコアで2つの群に分けたうえで、身体活動レベルに基づいて比較検討した。平均で10.4年間追跡した結果、激しい運動を行う男性は、身体活動レベルが低い男性に比べてCACスコアが高かった。

解析の結果、CACスコアが低く激しい運動を行う男性群では、CACスコアが同程度で身体活動レベルが低い男性群と比べて死亡リスクが半減したことが分かった。

また、CACスコアが低く激しい運動を行う男性群では、心臓病で死亡するリスクも61%低かった。

さらに、CACスコアが高い男性においても、激しい運動を行うアスリートでは、身体活動レベルが低い男性と比べて死亡リスクが約23%低かった。

しかし、死亡例が少なかったため、統計学的な有意差は認められなかった。

これらの結果から、Levine氏は、動脈硬化が進んでいない中年男性では、「ハイレベルなアスリートであることは明らかに心臓に保護的な作用があり、有害ではないようだ」と話している。

今回の研究では、対象に女性が含まれていなかったが、この点についてLevine氏は「女性でも男性と同様の傾向がみられる可能性が高いが、中年女性では死亡率がもともと低いため、断定はできない」と説明している。

また、激しい運動が心臓への保護効果をもたらす理由として、同氏は、長期間にわたる運動で心臓や血管は柔軟性を増し、若さを保つことができる可能性などを指摘している。

さらに、何歳になったら激しい運動を控えるべきかという点について、同氏は「メリットが得られる年齢に上限はない。

今回検討したほどの激しい運動を行う必要はないが、生涯にわたって有意義な運動を続けることが重要だ」と助言している。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/fullarticle/2722746

構成/編集部

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