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2019.02.14

「禁煙にはニコチン代替療法より電子たばこが有効」ロンドン大学研究

禁煙にはニコチン代替療法よりも「電子たばこ」が有効?

禁煙するには、ニコチンパッチやトローチ(飴)、ガムなどを用いたニコチン代替療法よりも電子たばこの方が1年後の禁煙率は高いことが、英国の禁煙プログラムに参加した約120人を対象とした小規模な研究で示された。

詳細は「New England Journal of Medicine」1月30日オンライン版に掲載された。

この研究は、英ロンドン大学クイーン・メアリー校のDunja Przulj氏らが実施したもの。

英国の国民保健サービス(NHS)が提供する禁煙プログラムに参加した成人886人を対象に、詰め替え式の電子たばこを使用する群または好みのニコチン代替品を最長3カ月分提供する群にランダムに割り付けて1年後の禁煙率を比較検討した。

その結果、1年後の禁煙率は、ニコチン代替療法群の9.9%に対し、電子たばこ群では18%と1.83倍であることが分かった。

Przulj氏は「禁煙治療ではニコチンの補充は重要なポイントになる。ニコチンを急に断ち切ると、離脱症状への対処が難しくなるが、ニコチン補充を行うことで禁煙しやすくなる」と説明している。

ただし、Przulj氏らによれば、以前の研究で、ニコチン代替品でもニコチン受容体部分作動薬などの禁煙補助薬を併用すると、1年後の禁煙率は電子たばこと同程度か、それを上回ることが示されているという。

また、この研究では、1年後に禁煙していた参加者のうち、電子たばこ群の参加者の80%が52週後の時点でも電子たばこを使い続けていたのに対し、ニコチン代替療法群ではその割合は9%に過ぎなかった。

そのため、禁煙のために電子たばこの使用を勧めることは、単に電子たばこによるニコチン依存に置き換わるだけとなる可能性も考えられる。

しかし、Przulj氏によれば、電子たばこは紙巻たばこに比べて健康リスクが95%も小さいことが報告されており、「リスクを取る価値がある」との考えを示している。

米国成人の喫煙率は約15%とされている。ただし、米食品医薬品局(FDA)は、禁煙に電子たばこを使用することを承認していない。

しかし、「実際には多くの人が電子たばこを禁煙ツールとして用いている」と、Przulj氏らは指摘している。

論文の付随論評を執筆した米ボストン大学行動科学研究センターのディレクターを務めるBelinda Borrelli氏は、この結果を慎重に解釈したうえで、「参加者は少数の英国人に限られ、全員が禁煙したいと思っていたことからも、この研究結果は全ての喫煙者に当てはまるとはいえない」と指摘している。

また、これまで禁煙に電子たばこを使用することの是非については、十分に検討されていないと付け加えている。

そのため、Borrelli氏は「これは正しい方向への一歩ではあるが、数ある研究の一つに過ぎない」と述べ、電子たばこは確たるエビデンスに基づく推奨の基準を満たしていないと強調している。

また、同氏は「電子たばこは、紙巻たばこに比べて害は少ないとするエビデンスはあるものの、有害ではないことを意味するものではない」とし、「現時点では、FDAが承認した治療法を第一選択とし、それでも禁煙できない場合には電子たばこを短期間だけ使用することを検討するのがよい」と助言している。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1808779

構成/編集部

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