母よ、妻よ、二人の命、オレが預かった!!
実は2回目の“気持ち良かった”時も、一回目と同じような状況だったんだけど、ちょっと違うのが昼に回った店の数が3軒じゃなくて4軒!
そこまで満腹になると、さすがにもう死ぬ寸前で、サウナで時間つぶす前に、大変申し訳ない話でございますが、摂取した物全てを吐露いたしまして、胃の中空っぽでございました。
ワタクシ、そろそろ56歳でございますが、そんな仕事をしております…。
でまぁ、満腹だから気持ち良さがいまいちだったんだろう、という推論は見つかったんだけど、そうなるとこんどはその推論を実証したなっちゃうんですよね、性格的に。
その一回目は、後になってから『満腹だから気持ちよくなかったんだ』と気付いたワケだけど、そうじゃなくてもう『今日は満腹だけど、どのくらい気持ちよくないのか?』って意識しながらサウナに入ってみると、そんなに気持ちよくないのか? その気持ちよくなさってどんな感じなのか、ちゃんと自らの体を使って分析してみたくなっちゃうんですよ。
チャンスはすぐにやってきた。また仕事で夜に満腹にならざるをえない日がやってきたんで、その状態で行きましたよ! それも条件も前と同じ方がいいだろうと、鴬谷の『S(仮名)』まで。
でもサウナって、気持ち良くなりに入りに行くものじゃない? それを、その反対の“どのくらい気持ちよくないか?”って検証しに入りに行くって、これはそうとうな蛮行ですよ。
もったいないことですよ。ある意味サウナに対して失礼な行状ですよ。
しかし、今後の為にこういう実験は必要なのだ! と。自分の体を持ってその“気持ちよくなさ”を体験しておくべきだと!
その時の気持ちたるや、全身麻酔薬を開発する為、涙ながらに己の母と妻に人体実験を施した江戸時代の医師・華岡青洲と同じであったと記しておきたい!
そんな気持ちでオレはサウナに入った。
そしてサウナ室の最上段のベンチに座る。胃の状況を自らに問う。
「間違いなく満腹である…」
人体実験には間違いなく完璧なる状態。膨れた腹をポンポンと叩いていると、じんわりと汗が吹き出てくる。
サウナ室のテレビでは、平野レミが、
「これはね〜、絶対においしいの〜」
と、手袋の方のDAIGOに『佐藤くんドレッシング』なるもののレシピを教えている。オリーブオイル、砂糖、味噌それぞれ大さじ1。玉子の黄身が一つ分。そして豆板醤が少々であった。
なぜか今でもしっかりと覚えているが、そんなことはどうでもいい!!