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2019.02.10

「揺られながら眠ると睡眠の質が向上し記憶力も向上する」ジュネーブ大学研究

揺られながら眠ると記憶力も向上する、ヒトとマウスで実証

揺られながら眠ると、睡眠の質が改善するだけでなく、記憶力も向上することが、ヒトとマウスを対象に行われた2件の研究で示された。

ゆっくりと揺れるベッドで眠ると入眠時間が短くなり、深い眠りにつけるだけでなく、記憶がより定着する可能性があるという。

これら2つの研究の詳細は、「Current Biology」1月24日オンライン版に掲載された。

ヒトを対象とした研究を実施したのは、ジュネーブ大学(スイス)のLaurence Bayer氏ら。同氏らは既に、以前の研究で45分の昼寝の間、穏やかに揺れるベッドで眠ると、覚醒から睡眠への移行が促され、より深い眠りにつけることを突き止めていた。

なお、同氏は、質の高い睡眠は「入眠までの時間が短く、夜中に目覚めることなく朝までぐっすり眠れる状態」を指すとしている。

今回の新たな研究は、平均年齢23歳の健康な若い男女18人を対象に行った。

実験は3日間行い、一晩目には検査室で眠ることに慣れてもらうため、全員に普段通りに眠ってもらい、二晩目、三晩目には、ゆっくりと揺れる状態にしたベッドで寝るか、あるいは全く揺れないベッドで寝てもらった。参加者には脳波検査(EEG)を行った。

その結果、ベッドに揺られながら眠った方が、入眠までの時間がより短いことが分かった。また、揺られながら眠ると、眠りがより深くなり、夜中に目を覚ます回数が少ないことも明らかになった。

記憶力を評価するため、参加者には、就寝前の夕方に単語のペアを暗記してもらい、翌朝にその単語を正確に思い出せるかどうかをテストした。

その結果、揺られながら眠ると、前日の夕方よりも翌朝のテストの方が成績が良いことが分かった。

さらに、今回の研究では、揺られながら眠ると脳の神経活動に影響が及ぶことも示された。揺られながら眠ると、睡眠と記憶の形成のどちらにも重要な脳領域の神経活動を同期させるのに役立っていたという。

一方、ローザンヌ大学(スイス)のPaul Franken氏らによる研究では、振動機を用いてマウスが眠っているケージを揺らす実験を行った。

その結果、ヒトと同様に、睡眠時にマウスのケージを揺らすと眠りにつくまでの時間が短くなり、全体的な睡眠時間が長くなることが分かった。ただし、眠りの深さへの影響は認められなかったという。

Franken氏らは「揺られながら眠ると、脳の前庭系にリズミカルな刺激を引き起こし、これが平衡感覚や自分の現在地を把握する空間的定位と呼ばれる感覚に関与するのではないか」と考察している。

研究では、前庭系の機能を失わせたマウスでは、眠るときに揺らしても睡眠の質の改善は認められなかったという。

いずれの研究グループも「これらの研究結果は、不眠症や気分障害の新しい治療法の開発につながる可能性があるほか、不眠や記憶力の低下に悩む高齢者にも役立つものと期待される」と述べている。

今後は、揺られながら眠ることで影響を受ける脳深部の構造を詳細に調べる必要があるとしている。

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(18)31662-2

https://www.cell.com/current-biology/fulltext/S0960-9822(18)31608-7

構成/編集部

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