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2019.02.09

ノスタルジーに浸ると国産製品が売れる?懐かしい郷愁は人は楽観主義者になる?

 いよいよ来年に迫った東京五輪だが、各競技の結果はどうであれ開催となれば多くの人々が思い出を共有することになるだろう。そしてその後にこうした大勢でシェアした思い出に浸ると、国産製品が良く売れるようになるというから興味深い。

集合的郷愁で国産製品が売れる

 思い出すとしみじみと懐かしい気分になる個人的な思い出は、マーケティング的にはサイフの紐を緩ませることが報告されている。これは「ノスタルジア・マーケティング(nostalgia marketing)」と言われ、もう二度と体験できない“プライスレス”な思い出に近づくことができるのであれば、その商品やサービスに対して気前が良くなるのだ。

 郷愁に誘う個人的な思い出の一方で、過去の大イベントや当時のヒットソングなど、共に時代を体験した者として懐かしさを覚える思い出もあるだろう。こうした大勢とシェアした思い出は集合的郷愁(collective nostalgia)と呼ばれているが、これまではあまり研究の対象にされてこなかった経緯がある。

 ギリシャのアテネメトロポリタン大学、米・カリフォルニア大学リバーサイド校、英・サウサンプトン大学の合同研究チームが2019年1月に「Journal of Experimental Psychology」で発表した研究では、集合的郷愁が消費行動に及ぼす影響を探っている。

Medical Xpress」より

 ギリシャで行なわれた実験では参加者は3つのグループに分けられた。

 Aグループにはアテネ五輪(2004年)などの過去にギリシャで開催された大イベントが思い起こされる(集合的郷愁)文言が伝えられた。Bグループにはそれぞれの幼少期の個人的な体験が思い起こされる(個人的郷愁)文言が伝えられた。そしてコントロールグループであるCグループにはこうしたことは一切伝えられなかった。

 その後すべての者にポップソングやテレビ番組についての好みが質問されたのだが、集合的郷愁が思い起されたAグループは音楽もテレビ番組もギリシャのものを好む顕著な傾向が明らかになった。一方でCグループは逆に外国のポップスとテレビ番組を好む傾向が見られた。

 Aグループに起った現象は自国バイアス(domestic country bias)と呼ばれるバイアスで、国内の仲間たちと共有した思い出が好ましいものであった場合、愛国心が高まり国産製品への好みが強くなる現象である。

 自国バイアスは国だけでなく組織についてもあてはまるということで、何かにつけて旅行やイベントの多い会社は確かに社内の一体感や結束力が高いのかもしれない。共有できる思い出が多いほどに心の距離も縮まるということだろう。

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