
分厚いコートを脱ぎ捨て、徐々に軽装になっていく春シーズン。暖かくなるにつれ、薄着の季節に備えて、ダイエットのためフィットネス通いを検討しようとする人は多いのではないだろうか。
フィットネスの中でも近年、話題を集めているのが「医療型フィットネス」だ。本フィットネスでは、リアルタイム血糖測定の結果や専用アプリによる身体計測データを医療従事者とユーザーが共有し、食事や健康管理を行っていくという。
話題の医療型フィットネス
医療従事者がダイエット・健康維持のため行うアドバイスとは、一体どういうものなのか?
今回、実際に30代男性モニターに持続血糖測定器を2週間つけて生活する様子を、医師・トレーナー・健康関連会社社長がモニタリング。「医療型フィットネス」で行われる指導・助言の一端が明らかになった。
2週間の持続血糖測定器生活を始める前のアドバイス
3名はまず、この生活を始める前に意識しておいたほうがいい点をブレスト。結果、食事面、運動面において、下記のことに気をつけるべきという結論が。
①食事面
医師:2週間「お試し生活」を行う上でまず大切なのは、食事の記録。
お酒を摂取する時は、例えば醸造酒と蒸留酒など、お酒の種類の違いを意識して。何をすると血糖値が上昇するのか、パターンが脳裏に焼きつくので、その後の食習慣改善につながります。
また、朝昼晩3回食べた時と、間食を入れて5回食べた時なども比較して、血糖値の変動とそれぞれの時の空腹感を記録するのも◎。
血糖測定器をつけているので、自分の食生活がどのように血糖値に影響を与えているか可視化できます。
②運動面
トレーナー:運動を何時頃、どのくらいやったの記録を。そうすることで2週間が終了したあと、その人の体質に最も合った運動時間・種類を知ることができます。
2週間終了後、生活の振り返りで「よかったこと」「駄目だったこと」が見えてくる!
続いて3名は、実際にモニター男性の2週間の様子を観察。それぞれ気づいた点を口にした。
モニター男性の食生活の様子① 仕事終わり10時ごろの牛丼やラーメン
医師:白米と肉だけでなく、砂糖たっぷりなタレがかかった牛丼。摂取後、急激に血糖値が上がっているのが見て取れます。
モニター男性の食生活の様子② 忘年会で居酒屋へ
健康関連会社社長:つまみの中でも、砂糖が使われていない野菜や肉、魚を中心に摂取できたよう。またお酒も蒸留酒である焼酎がメイン。結果、血糖値変動は比較的緩やかに。
モニター男性の運動(活動)の様子① 仕事で1万歩以上歩いた
トレーナー:その日の朝食以外の血糖値変動は、驚くほど緩やか。特に夕食後140ML/DLというのは驚きの数値です。
モニター男性の運動(活動)の様子② 夕食後、すぐに睡眠
医師:食後一気に上昇した血糖値は、2時間で100ML/DL、3時間で50ML/DL以下に。寝ている間はエネルギーを消費しないので、ここで消えた血糖は、脂肪となり体に蓄積されたものと考えられます。
モニター男性の運動(活動)の様子③ 運動後の食事と、食事後の運動の比較
トレーナー:空腹時、低血糖のまま運動すると、運動の持続時間が短くなる傾向が。また体組成計で見ると、脂肪ではなく筋肉量が減っています。これは飢餓状態にあると見ても。
…このように、プロの目から血糖値や体組成計を見ていくことで、身体の中で実際に何が起こっているのか、健康的なダイエットができているのかがわかってくる「医療型フィットネス」。
「美しく痩せる」「キレイに引き締める」をテーマに、ぜひ一度試してみてはいかがだろうか。
関連情報/https://medical-training.jp
構成/ino