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【Re:Start】何事も適当にはできないタイプだからこそ、進むべき道を決められなかった

2019.02.02

人は思い描いたように生きられるものではない。壁にぶつかる、そして思い悩む。だが自分の意思や夢は自分でつかむ以外にない。

訳ありの事情を背負った若者が、ぼんやりと目標を見定め歩き出し、徐々にはっきりと自らの道を自覚していく。「Re:start」ではそんな若者を紹介する。。就活を経て、社会人として踏み出し、何かを見出した若者にスポットを当て、その人生にうなずき、静かに拍手を贈る企画である。

第6回は株式会社沖セキ 営業主任 須貝陽介さん(33・入社5年半)である。墓石作りが主な事業とする沖セキは、墓石のニーズが減少する中で、ガラスと御影石を組み合わせたデザイン性の高いオリジナル墓石等を開発。前年比で売上増を達成している、この業界のリーディングカンパニーだ。従業員は15名。

須貝さんもレールに乗って安穏と生きることに疑問を抱くタイプである。彼はどんな経験を経て、墓石メーカーの営業マンになったのだろうか。

一生に一回くらい、日本一を目指そう

横浜市内の実家で、3人兄弟の次男として育ちました。小学校の教師だった両親は、「自分の人生は自分で責任を持ちなさい」というタイプです。中学時代の僕はどちらかというとおとなしかったんじゃないかな。付属高校に進学して、そのまま大学の商学部に進んだのですが、クラスメートも高校時代の顔見知りが多かったし、あまり変化がなく大学に楽しさを見出せずにいました。

その点、大学1年からはじめた家に近い大手焼肉屋チェーンのアルバイトは努力した分、成果が確実に出て面白かった。かなり夢中になりました。その焼き肉チェーンは店舗間で競わせ、アルバイトを育てようとする方針でした。当時チェーン店は全国で800店舗ほどありましたが、売上げを達成しサービスも突出した上位10店舗ほどで、毎年店舗ナンバーワンを決める全国大会がありました。

「全国大会で一等賞を目指したいね」女性店長のそんな思いに共感して、売上げの数字を伸ばすためには、まずビラまきです。閉店後の深夜、団地等を回り店のチラシをポスティングしました。もちろんこのポスティングは無給です。なんでそこまでというアルバイト仲間には、「日本一になれる機会ってそうはない。一生に一回ぐらい、それを目指してもいいんじゃないか」と声を掛け合い、僕が20人ほどのアルバイトの先頭に立ちました。

接客では焼肉の網の交換や、おしぼりの汚れに気を配り、お客さんと仲良くして。お客さんの満足度を上げることに努めました。頑張れたのは仲間とやるのが楽しかったからです。働いていた店舗は、そこまで乗降客が多いわけではない私鉄沿線の駅前店舗で、飛び抜けて立地がいいわけではありませんでしたが、それでも50席の店内が平日は2回転、土日は3回転するようになりました。店の前でもビラをまいてたり、目標の売上げに達しない時は、常連客に一斉メールをしたり努力を重ね、最大で月の売上げが900万円を超えました。店長や店の関係者からは凄い数字だと褒められました。

全国大会では、選ばれた大手焼肉チェーンの10店舗ほどが、パシフィコ横浜に集結し、アルバイトを中心に3000人ほどの観客の前で、プレゼンを披露し対決した。うちの店は売上げも、ネットでのお客さんの満足度のアンケートもダントツの一位でした。20才と21才の時の2回、全国大会で優勝したんです。賞金30万円と、アルバイト仲間4人で、台湾旅行にも行かせてもらいました。

僕には荷が重たい教師という職業

飲食のアルバイトを通して、上司の店長とは綿密なコミュニケーションをとること。スタッフの話はじっくりと、耳を傾けることを学びました。大手焼肉チェーンにはそのまま就職するという道もありましたが、一生飲食業で働くという気持ちにはなれませんでしたね。20代のはじめに日本一という目標を達成し、これ以上の、例えば自分なりの店づくりをしてみたいとか、高いモチベーションは持てませんでしたし、店長も代わって店側に日本一を目指そうという考えもなくなって。

おろそかだった大学の方は、1年留年して卒業しましたが、さて何をやろうか。進路を考えていた時に、「将来、教職に就くことを考えてみないか」と、小学校教師の親に勧められました。中学時代の同じクラスに、父親や母親の教え子がいて「須貝先生にはお世話になった」「優しい先生だったよ」同級生のそんな言葉を通して、両親は楽しそうに仕事をしているんだなと感じていました。

よし、僕も父や母のように将来、教員を目指そうと。焼肉チェーンの会社で契約社員という形で、保険等の福利厚生を得られるようにしてもらい、教員免許を取得するため、通信制の大学の教育学部教育学科に入学したんです。しかし――

通信教育は一定期間実地教育等を行うスクーリングがあります。ある時、教育は奉仕の心が必要という考えからでしょう。特別養護老人ホームに介護実習に参加したんです。そこで考えさせられました。

当時、祖母も介護が必要だったのですが、介護は大変さを身にしみて感じて。介護が必要な高齢者を子供に置き換えた時、果たして自分は責任を持って、子供たちを育てることができるのだろうか。その頃、アシスタントとして、小学校にも週に2日通っていたのですが、教員の中には精神的な病気で休職している人もいました。

確かに子供は可愛い。でも教育は人の命、将来を預かる仕事なわけなので、果たしてそんな責任のある仕事を全力で担えるのか。自問自答しました。僕は物事を適当にやれるタイプではない。教員という職業は自分には荷が重いという結論に達して教師になる道を自ら降りたんです。

さて、どうするか。焼肉チェーンの会社は辞めました。僕の性格を考えたとき、フリーターとして生活するのは、精神的に追い込まれそうだ。教員志望を辞め、ふつうに就職活動をしようと決めました。年齢から考えると、中途採用のセミナーを開催するところから探したほうがいいと、ネットで検索をすると。最初にヒットしたのが、就職支援の会社がジェイックだったんです。

一度取り組んだら、適当にはできないタイプの須貝さんだ。そんな彼は就職支援の会社のジェイックで、どんな出会いがあったのだろうか。

“適当ではない”彼の仕事ぶりは後編で紹介していく。

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取材・文/根岸康雄(http://根岸康雄.yokohama

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