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2019.02.02

スマホの自撮りアプリ、スタンプに通じる30年前の変声機能付き電話機ナムコ「美声ホン」

 【美声ホン】いよいよ平成が終わろうとしています。30年は長かったような短かったような。平成の頭はどんな時代だったかを忘れてしまった人も多いのではないでしょうか。というわけで、平成元年〜平成3年ぐらいを「DIME」のバックナンバーで振り返ってみます。

声を変えて話せる電話機 ナムコ『美声ホン』

 友達や恋人と長電話をして親に怒られた。そんな経験のある人は昭和のおっさん、おばさんです。1家に1台しかなかった電話機のコードを伸ばして、自室に引き込んで通話のプライバシーを確保していた人も多かったでしょう。平成に入った頃、急速に普及し始めたのがコードレス電話機です。留守番電話もビジネスにはマストの機能でした。まだインターネットも一般化する以前ですから、メッセージを残すには留守番電話かFAXを使うほかなかったのです。

 多くの電話機が市場に投入され、機能競争している中、変わり種の製品も登場します。DIMEの平成2年1月18日号に紹介されていたのは、ナムコ『美声ホン』(2万2000円)。そう、パックマンやゼビウスといったゲームをリリースしていたナムコです(現在はバンダイナムコエンターテインメント)。

<音声周波数を変換するICを組み込むことで「キャピキャピボイスから関取ボイスまで無限に声が変わる」電話機が実現>と、声を変えて話せる電話機です。

 ちなみに、音響機器の「ピッチシフター」をマイクにつないで、声を変える遊びの先駆者は志村けん、だそう。

 玩具メーカーの作った電話機だからといって、完全に遊び用途というわけでもなかったようです。女性への「イタズラ電話」に男性の声で応答することで撃退はもちろん、意外な用途も。

<数十台購入された方がいたんです。それで利用法をたずねてみたら、電話を使って商品の勧誘を行う通信販売会社の方。テレホン・アポインターの声を若返らせるのに使いたい、というんです。というのは、若い女性が電話をかけると一番成功率が高いんだそうですが、あいにく、そこはアポインターがオバサンばかり>

 風俗嬢の写真を加工するみたいな話です。自撮りアプリにも近いですね。さらには、エグゼクティブの人が<自分の声を知られずに特定の人を呼び出したい>という不倫を臭わせる使われ方もあったそうです。

 さらに『美声ホン』では、ボイスチェンジの他にも「ピンポン」「ブー」といった音源も用意されていました。当時は、電話が友達・恋人同士の長電話こそ、オンラインコミュニケーションの主流でした。直接声に出さなくても相手に意志を伝える、LINEのスタンプに近い発想です。

 黒電話からコードレス電話、ケータイ、スマホへと、ツールが変われど、人間の考えること、やりたいことには、そう違いはないようで。

文/小口覺(『ちょいバカ戦略』発売中)

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