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セダンとしての完成度を追求したホンダの3代目「インサイト」の驚くべき進化

2019.02.03

シームレスに切り替わるドライブモードと約50km/hまで粘り強く走るEVモード

さて、新型インサイトのハイブリッドシステムの大きな特徴となるのが、3モードパワートレーン。「EV DRIVE」、「HYBRID DRIVE」、「ENGINE DRIVE」のモードを瞬時かつ知能的に切り替えてくれるシステムである。

新型インサイトで走りだせば、発進はもちろんEV走行。実に静かに滑らかに走りだす。注目すべきは「EV DRIVE」、「HYBRID DRIVE」、「ENGINE DRIVE」のシームレスな切り替わり。メーター左側のパワーメーターが1目盛り以下で走る限り、基本的にEV走行を行ってくれるため、新型インサイト全体のパワーフィールは極めてEV、モーターで走行する電気自動車に近いものだ。試乗コースの横浜みなとみらいの市街地では、約50km/hまでの速度域でねばり強くEV走行を行ってくれた。

が、くり返すが、新型インサイトの真骨頂はドライブモードのシームレスな切り替わり。HYBRIDモード、ENGINEモードに切り替わったとしても、それを気付かせないシームレスさに感動である。ちなみにEV走行は実質約1~2キロ、最高速度130km/h以下で可能というが、パワーメーターを1目盛り以下で走らせることがそのテクニック。EVモードスイッチは、エンジンがよりかかりにくくなる制御となる。深夜、静かな住宅街に帰宅する際にもぴったりだ。

しかも、高速走行でさえ、車内は素晴らしく静か。これはエンジンがかかっていようがいまいが関係ない。耳に届くのは、わずかなロードノイズのみ。「クルマの本質価値」の追求実現を実感させてくれる性能と言っていい。

アクセルペダルを深く踏み込めば、当然、エンジンが始動する。が、低中回転域ではその存在をほとんど感じさせないほどノイズが抑えられ、高回転まで回しても、快音が遠くから聞こえてくるような遮音・吸音性能が際立つ。絶対的なパワーフィールはアクセル全開でも「しびれるほど速い」わけではない。新型インサイトはあくまで燃費、環境性能にもこだわったハイブリッドカー、グリーンカーなのである。スポーティーカーのような速さを求めるほうが間違っている。エンジンがダウンサイジングな1.5Lであることも忘れてはいけない。

とにかくリニアで、正確な操縦性によって得られる安心感

そんなドライブモードのシームレスさと静粛性の高さもさることながら、新型インサイトのもうひとつの魅力と言えるのが、操縦性。とにかくリニアで、正確。直進性も文句なしで、ステアリングに軽く手を添えているだけでビシリと直進する。これは長距離走行、高速走行でのドライバーの疲労感低減に直結。ほとんど出来のいい欧州車並みのドライブフィールを堪能させてくれるのだ。細腕の女性だと、パワーステアリングがもう少し軽いほうがいいと感じるかもしれないが、そこはかとない運転の安心感を得るには、このぐらいがちょうどいい、きっと。

乗り心地は、ホンダのセダンらしいしっかり感ある固さを伝えるタッチ。段差やマンホール越えでのショックも角が丸められ、フラット感もあり、ハイブリッドカーとしては快適な部類に入るものの、欲を言えば、もう少ししなやかでマイルドでもいいかもしれない。試乗車は中間グレードの17インチタイヤ装着(おそらく開発基準タイヤ)のEXだったが、ベースグレードの16インチタイヤを履くLXも試してみたいところではある。

とはいえ、お薦めグレードはEX。その理由は、ナビゲーション、運転席&助手席シートヒーター、減速セレクターなどを全グレードに標準装備するものの、最新の先進安全支援機能=ホンダセンシングに、自動ブレーキの次に必要不可欠と信じているブラインドスポットインフォメーションが加わるのはEXグレードだからである。細かい点では前席パワーシート、コンビシートなどが加わるのもEXグレードだ。EXとLXの価格差は23万7600円だが、その価値は十二分にあると思える。

もはや立ち位置が異なるプリウスと価格比較する際は、新型インサイトにナビゲーション、運転席&助手席シートヒーター、減速セレクターなどが標準であることを考慮したい。ちょっと残念なのは、プリウスにあるAC100V/1500Wコンセント(非常時給電システム付き)がオプションでも用意されないこと。アウトドアで便利うんぬんというよりも、地震大国日本での“保険的”機能を果たすからである。ぜひ、オプションに加えていただきたい。2モーターのハイブリッド車の機能的魅力、価値を一段と高めてくれるはずである。

ホンダ・インサイト
https://www.honda.co.jp/INSIGHT/

文/青山尚暉

モータージャーナリスト。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。自動車専門誌の編集を経て、現在、モータージャーナリスト、愛犬との快適安心なカーライフを提案するドッグライフプロデューサーのふたつの肩書を持つ。小学館PETomorrowでも「わんこと行くクルマ旅」を連載中。最新刊に「愛犬と乗るクルマ」がある。

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