冷蔵庫に洗濯機、エアコン……どんな家電にも「寿命」はある。それは、パソコンや携帯電話も例外ではない。では「ノートパソコン」はどうだろうか?
電源が入らないといった明確な故障でなくても、「なんだか調子が悪いな」と感じることが増えたとき、それは寿命なのだろうか? この記事では、そんなノートパソコンの寿命について考察していく。
ノートパソコンの寿命は、おおよそ以下の3つの要素で決まってくる
1.部品が故障する
ノートパソコンには、たくさんの半導体が使われている。半導体は熱に弱いので、使用中にうまく放熱させないと、劣化を早めてしまう。また、モーターで回転する部品も、使い込むうちに劣化していく。
2.性能に満足できなくなる
ノートパソコンの部品は、故障しなくても劣化によって徐々に当初の性能が発揮できなくなる。それと同時に、OSやアプリが進化して複雑な処理を必要とするようになると、結果として動作が重く感じるようになる。
3.サポートが終了する
OSにはサポート期間があって、これを過ぎるとアップデートを受けられなくなる。こうなると、危険な状態のまま継続して使用することになってしまうので、おすすめできない。また、最新のOSにアップデートしようと思っても、ノートパソコン自体が対応しない場合もある。
SSDにするとノートパソコンの寿命は長くなる?
ノートパソコンが故障する原因の筆頭はハードディスク(HDD)だ。半導体が使われているのはもちろん、ディスクが回転して読み書きするときに物理的な接触があることが大きな理由だ。また、振動や衝撃に弱く、落としてしまっただけで、まったく読み書きできなくなることもある。
これがSSDに置き換わると、回転や接触がなくなるので、故障する可能性は一気に低下する。SSDはもともと、「読み書きが圧倒的に高速」というメリットを持つが、それだけでなく故障にも強くなるというわけだ。まだまだコストの高いSSDだが、長い目で考えて導入を検討してみてもいいだろう。
ところでノートパソコンの寿命って何年くらい?
では、ノートパソコンにおいて、肝心の「買い替えサイクル」はどれくらいなのだろうか? 「寿命」とは意味が異なるが、平均的な買い替えサイクルは5〜6年と言われている。実際のところ、このくらいの期間で故障したり、快適さが失われたりすることが多いので、寿命と考えて差し支えない。
【参考】
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ノートパソコンの寿命はMacが長いって本当?
Macの場合、OSとハードウェアをAppleが一体的に開発しているので、古いMacでも快適に動作するよう設計されている。このため、結果的に長く使えるというわけだ。mac OSは、毎年のようにメジャーアップデートしているが、古いMacをいつまでも使えるのはこのためだ。
ただし、いつまでも古いMacをサポートし続けているわけではない。例えば最新のmacOS Mojaveは、MacBookならEarly 2015以降、MacBook AirならMid 2012以降、MacBook ProならMid 2012以降と、それまでサポートされていた旧型Macが切り捨てられている。macOSのサポート対象は、基本的に現行と先代のみなので、古い機種もいずれは使えなくなるというわけだ。