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2019.01.18

ICUに運ばれる患者は身長が低いほうが院内死亡率が高い!?

ICU患者は身長が低い方が院内死亡率は高い?

集中治療室(ICU)に入室する重症患者では、身長が高い人よりも身長が低い人の方が院内で死亡する確率が高い可能性があることが、サニーブルック病院(カナダ)のHannah Wunsch氏らの研究で明らかになった。詳細は「Intensive Care Medicine」2018年12月号に掲載された。

ICUに入室する重症の成人患者では、標準的な体型(男性では174cm、理想体重は70kg)に基づいた治療が行われる傾向が強いとされる。

そこで、Wunsch氏らは今回、2009~2015年に、英国内210カ所のICUに入院した患者41万7,378人(うち男性が23万3,308人)を対象に、患者の身長と転帰の関連を調べる後ろ向きコホート研究を実施した。

その結果、院内死亡率は身長が高い患者ほど低いことが明らかになった。院内死亡率は、最も身長が低い群(約137cm)では男性が29.2%、女性が24.1%であったのに対し、最も身長が高い群(約198cm)ではそれぞれ21.0%、17.1%であった。また、身長が高い患者ほど退院できる確率も高かった。

Wunsch氏らは、こうした結果が得られた原因は治療の内容や質の違いにある可能性もあるが、「患者の身長によって調整する必要がある人工呼吸器を使用している患者では、身長によって死亡率に差は認められなかった」と指摘している。

以上の結果から、Wunsch氏は「既に知られている院内死亡のリスク因子を考慮しても、患者の身長と院内死亡率との間には強い関連がみられた」と結論づけている。

また、同氏は、明確な理由は明らかではないとしながらも、「身長の低い患者にとって、治療中の処置が何らかの害をもたらす可能性も考えられる」とし、重症患者の治療では患者の身長と体重を考慮する必要があるのではとの見方を示している。

ただし、この研究は身長が死亡率に差をもたらす原因であることを裏付けるものではない。また、この研究からは、余命に影響する小児がんなどの疾患が身長に影響したかどうかは判断できないほか、ICU間の治療の差が考慮されていない点にも注意が必要だという。

専門家の一人で米レノックス・ヒル病院のMark Astiz氏は「今回の結果は、臨床診療の現場を変えるのに十分なものではなく、今後さらなる研究で裏付ける必要がある。

また、ICU患者の死亡率に差をもたらした患者の特徴についても、さらに詳細に検討する必要があるだろう」と述べている。

(参考情報)
Abstract/Full Text
http://icmjournal.esicm.org/journals/abstract.html?v=44&j=134&i=12&a=5441_10.1007_s00134-018-5441-0&doi=

構成/編集部

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