小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

上司にはわからない「指導」と「パワハラ」の境界線

2019.01.22

Q 部下である女性たちから、「厳しい」とか、「パワハラ」と言われませんか?

 私は、彼女たちに「確認する」ために質問をしているつもりですが、双方で誤解がないようにはしています。私がたとえば、「なぜ、優先順位を変えたの?」と質問をした理由などを彼女たちに言うようにしています。この説明や話し合いが、大切だと思いますので、時間をかけて丁寧に説明をするようにしています。

 ほかの部署の管理職が、彼女たちに「(中川部長から仕事について)厳しく言われていることもあるようだけど、大丈夫?」と聞いたことがあるようです。2人は、「(私の)指示や質問の意図がわかる」といったことを話していたと聞きました。

 もちろん、部下が本当に思っていることを職場ですべて言うことはなかなか難しいでしょうし、私も難しいときがあります。彼女たちのその言葉をそのまま鵜呑みにすることはできないかもしれません。

 彼女たちは貴重な戦力であり、この会社にとってなくてはならない人材です。20代半ばの社員の中では、たいへんに優秀な人たちだと思っています。だからこそ、私としては、早くもっと大きな活躍をしてほしい。それができる力を十分にもっているからこそ、「今日の午前中は何を行う予定なのか?午後は?夕方は?」などと何度も確認をしています。

 彼女たちの元気がないようなときもあります。その場合は、私からなにか言うよりは、ほかの社員から声をかけて言ってもらったほうがいい場合もあります。私がほかの部署の管理職や彼女たちよりも年齢がやや上のメンバーに頼み、フォローをしてもらうようにお願いすることもあるのです。

Q パワハラについて思うことをお聞かせください

 前職でパワハラかもしれないことを見聞きすることがありました。ある部署の上司が、部下に深夜にラインなどで仕事の指示をしていたようなのです。その指示は緊急のものでないようでしたから、あえてその時間にメッセージを部下に送る理由がないように思いました。そのとき、私は人事部の管理職ではなかったので、その上司に何かを言う立場ではありませんでした。

 現在は人事部の管理職をしているため、仮にそのようなことが起きれば、何らかの形で言わざるを得ないとは思っています。当社では現在までのところ、そのような問題は生じていないため、心配はしていません。

取材を終えて

「指導」と「パワハラ」の境界線を明確に設けるのは実に難しい。残念であるのは最近の風潮として、上司が部下に少々厳しく言うと、すぐに「パワハラ」と批判を受けることだ。しかし、そこまで単純に言い切っていいのかどうか、と私は思う。もちろん、「指導」と称して怒鳴ったり、罵声を浴びせるようなことは否定されるべきである。けなして、バカにするようなことも「指導」とは言い難い。しかし、仕事を教えるとき、厳しく言わざるを得ないことは多々ある。

 その境界線の基準の1つは、部下からしてその厳しさが納得できるかどうか、ではないだろうか。たとえば、上司の指示がわずか1~2日でころころと変わるときに、「なぜ、できないのか?」と言われると、部下はバカバカしくなるだろう。私などは会社員の頃、よく経験した。

 今回の中川さんの場合、仕事を突破的なものとルーティーンなものにわけて、部下の力量などもよく見極めたうえで、個々の仕事を指示している。これは多くの管理職が「できそうで、できていないこと」ではないか、と思う。中川さんは、ルーティーンの仕事の進捗や課題、問題などを部下と一緒に考え、話し合い、進めている。その象徴が、「今日の午前中は何をするの?午後は?夕方は?」という投げかけだ。

 私が思う限りで言えば、これはパワハラではなく、当たり前の投げかけであるが、実は多くの企業で管理職が正しくできていないことではないだろうか。経験の浅い人に「自主性」と称して、仕事を丸投げにしている管理職は小さな会社に実に目立つ。

 中川さんは、部下の仕事の全体像や細部などが詳細に見えているのだろう。しかも、「見える程度、度合い」が深いのだと思う。さらに言えば、個々の仕事を本当の意味で理解しているからこそ、きちんと説明することができるのではないだろうか。その説明があるからこそ、部下の納得感も高いのではないか、と思う。

 仮に部下たちが心から納得することができなかったとしても、中川さんが毎日のように「今日の午前中は何をするの?午後は?夕方は?」という投げかけをして、いわば、伴走者であることには何かを感じているはずなのだ。この姿勢がある限り、やがては双方の間で深い意思疎通ができるようになる、と私は思う。読者諸氏は、「指導」と「パワハラ」についてどのように考えるだろう。

文/吉田典史

小学館ID登録&@DIMEログインでルンバi3+&Amazonギフト券が当たる

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2021年9月16日(木) 発売

DIME最新号の特別付録は「モバイルPCスタンドMAX」! 特集は「通勤自転車ベストバイ」、「Chromebook vs Surface」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 10401024号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。