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「リッチ」より「プア」のほうが気前がいいという事実

2019.01.13

 幸せの秘訣はどこにあるのか——。それは人に“施す”ことに関係がありそうだ。

利他的な行為で“幸福度”を維持できる

 人間には強欲で足るを知らない一面があり、どんなに幸せな状態にあってもそれに慣れてしまうと幸せがどんどん薄まっていくといわれている。

 心理学にこれは快楽順応(hedonic adaptation)と呼ばれ、既に満たされている要求に対しては徐々に有難味を感じなくなってくる心のメカニズムである。したがって幸せをキープするためには新たな体験を次々に呼び込んでいかなければならない。

 このように幸福を追求する行為は案外大変なものなのだが、実はもっと簡単な方法で幸せが長続きすることが最近の研究で報告されている。それは人に施しをすることだ。

 シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスやロンドン・ビジネス・スクールをはじめとする合同研究チームが2018年5月に「Psychological Science」で発表した研究では2つの実験を通じて、他者に小額のお金を頻繁に与えることで、主観的な幸福度が維持できることを報告している。

ZME Science」より

 1つめの実験では計96人の実験参加者に5日間にわたって毎日5ドルが与えられたのだが、ランダムに2分されたAグループはその5ドルで毎日同じモノを買うことを求められ、Bグループは何らかの方法で他者に与えるように指示された。

 502人がオンラインで参加した2つめの実験では参加者は一連のワードパズルゲームに挑み、正解した時の賞金(5セント)を自動的にチャリティできることが伝えられた。もちろんチャリティをするかしないかは自由だ。

 いずれの実験でも参加者はその日の主観的な“幸福度”を自己申告することが求められたのだが、いずれにしても人にお金をあげたりチャリティをしたりといった利他的な行為は“幸福度”を維持するものであることが示されることになった。小額でもある程度頻繁に“施し”をすることで、生活の満足度をキープできるのだ。

 研究チームによれば、“手に入れる”ことで得られる満足感は“結果”に基づくものであり容易に比較可能で、獲得した瞬間を頂点にその後は急激に満足感が下るのに対し、“与える”ことでもたらされる満足感は“行為”であり体験としてあまり比較できるようなものではなく、結果がすぐには出ない(あるいは永遠に出ない)ために満足感が長続きするのではないかと説明している。

 募金活動で満足感を得るというのは皮肉にもある意味では利己的な行為と言えるのかもしれないが、誰も損をしない限りにおいてきわめてソーシャルな“幸福追求”なのだろう。

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