かつて憧れたビッグバイクたち。その魅力的なフォルムをオマージュしつつ、最新のテクノロジーで洗練された走りも提供してくれるのがネオ・レトロな「ネイキッド」だ。その中からオーバー700ccクラスの4種をご紹介しよう。
ホンダ『CB1100』123万1200円/『CB1100 EX』133万8120円/『CB1100 RS』137万8080円
1枚1枚の美しさに配慮したフィンは空冷エンジンの象徴。トルク溢れるエンジンフィーリングは速度域に関わらずライダーを柔らかく刺激する。ラインナップはSTD、各部の質感を高めたEX、そしてスポーツライディングを楽しめるRSの3タイプ。STD、EXは大らかかつ安定性の高いハンドリングをもたらす前後18インチタイヤを装備。スポーティーで軽快な走りのRSは前後17インチとしている。いずれも味わい深いテイストは共通。
EXはポジションをよりアップライトにしており、ひときわリラックスした走りが可能。各パーツも質感が高められており、所有感を満たす。
RSはローハンドルを採用。やや前傾するスポーティーなポジションとしている。
https://www.honda.co.jp/CB1100/
ヤマハ『XSR900 ABS』104万2200円
正統的なネイキッドらしいデザインにモダンなディテールを加えることで、新しい魅力を備えた。パンチの効いた並列3気筒エンジンはモード切り替えが可能。幅広いシチュエーションに適したSTDモード、シャープなレスポンスのAモード、穏やかで扱いやすいBモードからセレクトできる。素材感を楽しめるディテールを随所に配しながら、トラクションコントロール、アシスト&スリッパークラッチを装備。安全性と快適性に配慮している。
タンクカバー、リヤフェンダー、メーターステー、サイドカバーなどにアルミプレス材を使用。ヘッドライトステーなどにはアルミダイキャストを、タンク前側懸架ステーには鍛造材を用いるなど、金属の素材感を重視する。
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/xsr900/index.html
カワサキ『Z900RS CAFÉ』135万円/『Z900RS』132万8400円
往年の名車Z1のイメージをモダンにアレンジし、発売以来高い人気を集めているオーセンティックなネイキッドモデル。低中回転域のトルクを重視した直4エンジンは、カワサキでは初となる排気系をサウンドチューニングが施されている。低く厚みのあるエキゾーストノートは、かつての時代を思い起こさせる迫力と現代にふさわしい静かさをバランスさせている。RSはビキニカウルとローハンドルを装備したカフェレーサースタイルだ。
名車Z1をデザインモチーフとしたティアドロップフューエルタンクを採用。
スピードメーター、スピードメーターはいずれもアナログの二眼式でレトロムードを高める。ヘッドライトは大径丸型LEDで十分な明るさを発揮
https://www.kawasaki-motors.com/mc/lineup/z900rs/
ヤマハ『XSR700 ABS』89万9640円
懐かしさと目新しさを適度なバランスで両立させたネオクラシックなスタイルは、バイクらしさを存分にアピール。各部をアルミ製とすることでギミックのない素材感を強調している。マイルドな特性の並列2気筒エンジンは低速走行時でも粘り強く、滑らかな加速が可能だ。アップライトで快適なポジションを実現するアルミ製テーパーハンドルはワイドな740mm幅。ライダーの入力に対してビビッドに反応し軽快なライディングをもたらす。
ヘッドライト、燃料タンク、そしてシートが滑らかに連続して流麗なラインを見せる。デザインバランスを崩さない小径メーターは液晶デジタル表示。アルミパーツを多用し、ヘリテージモデルらしい佇まいを醸成している。
https://www.yamaha-motor.co.jp/mc/lineup/xsr700/index.html
文/木村公次郞