
【プレーバック 平成元年】適齢期の男性が余りまくっていた30年前の婚活
平成最後の年末・年始です。流行語大賞にはノミネートされませんでしたが、「平成最後の」はわりとメディアで使われた言葉じゃないでしょうか。というわけで、今から30年前の昭和63年、平成元年を「DIME」のバックナンバーで振り返ってみます。
今、婚活というと、どちらかというと女性の方が男性より切羽詰まっている感じが強いです。しかし、30年前はというと、適齢期の男性が女性より200万人も多く、むしろ男性の方が結婚難でした。バブルで女性が強気だったって時代背景もありそうです。DIME平成元年7月20日号では、男性を対象とした「花婿講座」を紹介しています。全18回の講座にかかる費用は16万4000円。その内容を覗いてみましょう。
<「結婚適齢期の男性、特に30代半ばの方はかなりあせっています。見合いもするが相手から断られるケースが多い。だが、なぜダメなのかという理由が本人には理解できないのです。この理由を具体的にわからせ、改善していくというのが狙い」>
とは、花婿講座を開いた会社の専務のコメント。「なぜダメなのかわからない」って理由は性別や時代を問わない気もします。
とくに男性は、自分から会話が作れない、受け身、声が小さい。これらは、自信のなさを表していると言い、講座では自分の話す姿をビデオで撮影して、自分自身をチェックさせるとか。恥ずかしいですが、確かに効果はありそうです。
<このコースは、「初めての出逢い、アピール編」だとか「素敵な第1印象、姿勢編」、「女性の心に近づく為に」「ハートを射止めるユーモア」はては「女性がときめくおしゃれグルメ」まである。また、途中にはヘア・クリニックやファッションアドバイスまで驚くほど細かくアドバイス&チェックを行うシステムだ。>
50ページの手書きテキストが用意され、女性アシスタントが毎回話し相手(?)として登場するシステムで、参加者は「以前よりもはるかに明るくなった」と多少なりともその効果を実感している模様。しかし、30年前は、今よりはるかに暗いことがネガティブにとらえられ、恋愛に影響していたようです。
最後のシメからも、ちょっと時代が感じられますよ。
<老婆心ながら、ソープランドやキャバレーに行って、16万4000円をパァーと使ってしまったほうが、はるかに人生が変わるような気がする。まあ、もっとも、そんなところへ行く勇気がある人なら、もともと『花婿講座』なんてところには通ってこないんだろうけど。>
ちなみに、これを書いていたのは女性ライターです。
文/小口覺
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