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2018.12.23

【2020年以降の日本を語る】〝モノ余り日本〟に必要なのはシェアリングエコノミーだ!星野リゾート・星野佳路代表

【星野リゾート・星野佳路代表】仕事中ふと「これは日本の国全体が抱える問題じゃ?」と思う瞬間はないだろうか。しかも現場を知る人間だからこそ、問題がクリアに見えてしまう……。各業界のオピニオンリーダーに「現場から見える未来へ提言」を語ってもらう連載、今回は星野リゾート・星野佳路代表(58)に話を聞いた。

旅のテンションを上げる都市観光ホテル「OMO(おも)」の従業員とおどける星野代表(左)。

星野リゾートの躍進の源は「フラットな組織文化」にある。社員は言いたいことがあれば相手が幹部でも言いに行って何の問題もない。星野代表自身が社員に「代表! また適当なこと言って!」などと怒られることもしばしばだと言う。だから社員はそれぞれが自分のアイデアを活かし、自分流の接客をするようになるのだ。これにより顧客との関係も近くなり、サービスの質も向上する――。そんな組織を生み出した星野代表は、やはり彼独特の視点で業界の問題点を捉えていた。

休日の平準化」で日本の観光業に活気を!

夏目 観光業界各社はいま、インバウンドの盛り上がりによって軒並み売り上げを拡大していると思います。そんななか、星野代表が課題だとお感じになることはどのようなことですか?

星野 “観光産業=インバウンド”というイメージが醸成されつつあることが問題です。今、日本の観光産業の市場は約26.7兆円と言われていますが、インバウンドは約4.5兆円に過ぎません。残りの約20兆円強……ほぼ80%は日本人による消費なのです。

 だから“観光産業=インバウンド”という報道が続くと、これがミスリードにつながる可能性があります。2025年頃に “団塊の世代”が後期高齢者になり、人口減は加速していきます。すなわち、80%ものボリュームを持つ日本国内の利用者が徐々に減っていくことが確実なのです。にもかかわらず現在は、インバウンドを増やすことにばかり注目が集まり“国内市場が縮小しないようにしよう”という視点が欠けてしまっているのではないかと懸念しています。

夏目 では、国内の需要増への対策はどのようなものが考えられますか?

星野 私は以前から“休日の平準化”を提唱しています。GWなど一部の日程に需要が集中しすぎているのです。GWや連休になると施設は混雑し、時に満室になり、価格も高騰します。その一方、平日は施設が空いて人手も余り、観光産業全体の生産性が上がりません。すると、新しい投資も生まれなくなってしまいます。当然、人材を確保するリソースもなくなります。

夏目 確かに観光産業で働く人、利用者、ともに望ましい施策ですよね。

星野 働き方改革は“休み方改革”でもあると考えます。例えば“シルバーウィークをつくろう”という議論がありますが、これを、日本全国を5つの地域にわけてこの時期は九州の方が休暇を、この時期は中国地方、四国の方が休暇を……と平準化していけば、ホテルや旅館の価格も安くなり、今まで二泊しかできなかった方が三泊できるようになるかもしれません。

夏目 デメリットはないのですか?

星野 慣れるまでは様々な課題があると思っています。ただし、海外には既にこういった政策を実施している国もあります。例えば「遠くにいる親戚と会えなくなる」とおっしゃる方もいますが、お盆や正月をずらす必要はありません。反対を受ける様々な要素はあるかと思いますが、私は克服できない反対はない、と思っています。

星野代表は様々な書籍・論文を読んでおり「当社の施策はすべて教科書通り」「接客業はフラットな組織がもっとも生産性が高いと多くの論文が指摘している」と語る。写真は米国のコーネル大学ホテル経営大学院修士課程修了時のもの。

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