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2019.01.05

自分にやさしく温かく接する「セルフコンパッション」の驚きの効能

 自分に優しく接する“セルフコンパッション”のさまざまな効能が注目されている。最新の研究ではセルフコンパッションが慢性の痛みを和らげていることが報告されている。

セルフコンパッションで慢性疾患の“ハンデ”を克服できる

 慢性的な腰痛や肩こりなどを訴える人は少なくないが、それでも自分なりの対処のしようがあることを最近の研究で示されている。その鍵を握る言葉が“セルフコンパッション”だ。

 慢性的な痛みを抱えているとうつ的傾向になりやすいといわれている。ポルトガル・コインブラ大学の研究チームが2018年8月に「Clinical Psychology」で発表した研究では、慢性的な筋骨格系の痛みを抱える231人のポルトガル人女性を対象に調査を行ない、セフルコンパッション及びマインドフルネスとうつ傾向の関係を探っている。

 研究の結果、セルフコンパッションとマインドフルネスはうつ傾向とネガティブな関係にあることが突き止められた。つまりセルフコンパッションとマインドフルネスの値が高いとうつになりにくいということになる。

PsyPost」より

「慢性的な痛みに苦しんでいる人は、慢性疾患の困難を克服するためにセルフコンパッションとマインドフルネスを高めることでよい状態になるかもしれないことを今回の研究は示唆しています」と研究チームのセルジオ・カルヴァーリョ氏は心理学系メディア「PsyPost」に話している。

 研究チームはさらに、セルフコンパッションの値が高い者はたとえ慢性疾患を抱えていたとしても、当人にとって価値のある行動を喜んで続けていくことができることも解明している。そしてここでもまた結果的にうつ傾向になりにくくなっているのだ。

「言い換えれば、困難に直面した時に自分自身に親切であることは、その苦痛にもかかわらず、物事を前に進め価値のある活動に関わっていく能力をより向上させ、うつ傾向がより少なくなると思われます」(セルジオ・カルヴァーリョ氏)

 つまり自分に優しく接するセルフコンパッションで、慢性疾患という“ハンデ”を克服できることになる。セルフコンパッションの有効性がますます広がりを見せているようだ。

“完璧主義者”はもっと自分に優しく親切に

 慢性的な痛みを抱えることはうつのリスクを高めているのだが、うつリスクを高めるものはほかにもある。そのひとつが“完璧主義”だ。

“完璧主義者”は自分に厳しく、人に任せるよりも自分で仕事を抱え込み、もしも失敗してしまった場合は激しく自分を責める。そして行き過ぎた自己批判によってうつや“燃え尽き症候群”に陥るリスクを孕んでいる。

 オーストラリアンカトリック大学などをはじめとするオーストラリアの合同研究チームが2018年2月にオンライン学術ジャーナル「PLoS One」で発表した研究では、セルフコンパッションが完璧主義とうつ傾向の関係を緩めることができるのかどうかを探っている。

 研究チームは541人の思春期の男女と515人の成人男女に一連の心理テストを受けてもらい、それぞれの完璧主義、うつ傾向、セルフコンパッションの値が計測された。

Scimex」より

 これらの自己評価の分析から、どちらの年齢グループにおいても、セルフコンパッションは完璧主義とうつ傾向の結びつきを解くのに役立つことが明らかになった。慢性疾患のケースと同じように、セルフコンパッションは完璧主義をうつになりにくくすることができるのである。

 研究者らは今後さらに実験と調査が必要であるとしているが、セルフコンパッションは完璧主義の悪影響を弱める有効な方法であると示唆している。

「自分を親切に扱うセルフコンパッションの実践は、青年と成人の両方に対して不適切な完璧主義とうつ病との関係の強さを一貫して減少させます」と研究を主導したオーストラリアンカトリック大学のマドレーヌ・フェラーリ博士は語る。完璧を求める傾向のある者にはメンタルの健康のためにも、もっと自分に優しく親切になることが求められているのだろう。

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