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2018.12.03

語ると自慢できる!X'masソングの知的なウンチク

「日本の風物詩」クリスマス・シーズンがやってきた。現在では、10月末のハロウィンが終わればクリスマスというのが小売り業界とメディアの常識となっている。よって本番1カ月以上も前から、街はクリスマス一色だ。最近はハロウィンのほうがクリスマスより経済効果は大きいというデータもあるようだが、お祭り気分の盛り上がりは、やはりクリスマスに断然軍配が上がる。その理由は音楽だ。お正月もバレンタインもハロウィンも「日本のお祭り」だが、音楽とセットになっているのはクリスマスだけである。この違いは大きい。12月になると自然と浮き足立ってしまうのは、無意識のうちにそこかしこで耳に入ってくるクリスマス・ソングのせいなのだ。

 というわけで多くの人は、クリスマス・ソングをよく知っている。誰でも10曲ぐらいはスラスラとメロディを口ずさめますよね? クリスマス・ソングは子供から大人まで知っている地球規模の定番曲なのだ。

 だが、その発祥や、そこに込められた意味はほとんど知られていないのではないだろうか。「キリスト生誕のお祭りだから、賛美歌でしょ?」。それもある。「西洋の伝統的な民謡?」。間違いではない。でもそれだけではない。その分類学的というか、仕分けというかの正解を先に言おう。

クリスマス・ソングには3種類ある。(1)キリスト生誕を祝う歌、(2)クリスマスを歌う歌、(3)クリスマスをネタにしたポップスの3つだ。

意外と知らないクリスマス・ソングの真実

(1)は「賛美歌」のこと。これには説明の必要はないだろう。キリストの生誕を祝福するという、クリスマス本来の意義を込めた伝統的な楽曲だ。「きよしこの夜」「もろびとこぞりて」がそうだ。だから日本的お祭り騒ぎの場では、控えるべきものなのかもしれない。

(2)の「クリスマスを歌う歌」は、たとえば「オー・タネンバウム(もみの木、クリスマス・ツリー)」や「ひいらぎ飾ろう」のたぐい。前者はドイツ、後者はイギリスの民謡が発祥で、いずれもクリスマス・ツリーの用意をしてその日を待とうという歌だ。変わった由来があるのが「ジングル・ベル」。これは1800年代半ばに牧師によって書かれたが、宗教的な意味はなく、もともと馬のソリでの雪遊びの歌だった。だがトナカイが牽くサンタのソリのイメージにぴったりということで、クリスマス・ソング化したらしい。ここまでは歴史あるクリスマス・ソングといえる例だ。

 では、定番中の定番曲「ホワイト・クリスマス」「ザ・クリスマス・ソング」「ウィンター・ワンダーランド」は? 意外に思う方も多いかもしれないが、これらはみな(3)の「ポップス」に含まれる。「ホワイト・クリスマス」はアメリカのソングライター、アーヴィング・バーリンによる作詞・作曲で1942年に発表された。ビング・クロスビーがヒットさせ、累計の売り上げが推計5000万枚という世界一のヒット「ポップス」なのである。そして、「ザ・クリスマス・ソング」はジャズ・ヴォーカリストのメル・トーメらが1944年書いた曲で、「ウィンター・ワンダーランド」は1934年のヒット曲。いずれも冬の情景を歌っているが、歴史ある前2項とは明らかに違う方向の歌だ。いまや定番クリスマス・ソングといえる「ママがサンタにキスをした」は、若きマイケル・ジャクソンが歌ったモータウン・ヒット。タイトルからもわかるように、まさにクリスマスをネタにしたポップス。日本のポップスでは、山下達郎の「クリスマス・イヴ」がこのタイプに分類される。

 この中にもうひとつ枠を加えるなら、「子供向け」がある。よく知られる「サンタが街にやってくる」「赤鼻のトナカイ」「フロスティ・ザ・スノーマン」がそれ。「サンタが街にやってくる」は、「サンタはよい子だけにプレゼントを持ってくる」という歌詞の、教育的指導満載の1934年のヒット曲。ほかの2曲はいずれもキャラクター・ソング、今でいうアニソンである。「赤鼻~」は人気絵本キャラのトナカイ「ルドルフ」の歌で1949年にヒット。そのヒットを意識して翌年に書かれた曲が「雪だるまのフロスティ」で、こちらも大ヒット。「フロスティ」はのちにアニメ化もされている。

 さらにウンチクをもうひとつ。「そうだ京都行こう」のCMで知られる「マイ・フェイヴァリット・シングス」もクリスマス・ソングとして歌われているが、この曲はクリスマスとはまったく関係がない。これはもともとはミュージカル『サウンド・オブ・ミュージック』の挿入歌なのだが、毛糸の手袋やプレゼントの包みといったクリスマスを連想させるアイテムが歌詞に列挙されることから、クリスマス・ソングとして歌われるようになった。

 このようにクリスマス・ソングとひとくちに言っても内容はさまざま。本来の意味でのクリスマス・ソングと言えるのはじつは少数派で、その多くは「気分」を盛り上げるためのポップスなのであった。

これらのクリスマス・ソングを聴くなら、CD付きマガジン『ジャズ絶対名曲コレクション』の第3号「クリスマス・ジャズ」がお勧め。ポップス・ファンなら同じくCD付きのムック『クリスマス・ベスト・モータウン』がきっと気に入るはず。CDにはそれぞれ選りすぐりのクリスマス・ソングが10曲~15曲収録され、詳細な解説書も付属。ちょっとした酒席の知的な話題にも最適なクリスマスの知的なウンチク。あなたの株のストップ高を約束する(カモ)。

隔週刊CDつきジャズ・マガジン『JAZZ絶対名曲コレクション』第3号「クリスマス・ジャズ」

CDつきムック『クリスマス・ベスト・モータウン』

文/編集部

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