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2018.12.02

記憶力、着想力、問題解決能力がアップする「絵を描くこと」の効能

 授業中や会議中には重要なことを書き記しておきたいものだが、単純に英単語を記憶するような場合でも手を動かしてノートに書き記したほうが記憶が定着しやすいといわれている。しかしそれよりもはるかに有効な記憶法があることが最新の研究で報告された。それは絵に描いて残すことだ。

絵を描いて記憶する“絵描き効果”とは

 英語の古いことわざに「一枚の絵は一千語に匹敵する」というフレーズがあるが、これはやはり一面の真実を突いていたようだ。

 カナダ・ウォータールー大学の研究チームが先日に心理学系学術ジャーナル「Current Directions in Psychological Science」で発表した研究では、絵を描くことで記憶の保持と想起に“驚くべき強い影響”を与えていることを主張している。研究チームはこの素晴らしい記憶法を“絵描き効果(Drawing Effect)”と名づけた。

 研究チームはいくつかの実験を通して、言葉や物事を絵に描いて記憶することは、文字で書き記したり視覚化(ビジュアライズ)するといったほかの記憶法のどれよりも多くのことを長く憶えていられると結論づけている。

IFL Science」より

「これらの実験結果が示すのは、文字でノートをとるのが最も有効な学習方法ではなく、情報を絵に描くことが実効性を備えた効率的な学習法であるということです」と研究者は語る。

 実験のひとつでは参加者たちは「買い物リストゲーム」に挑んでいる。参加者たちは買うべき品物を30点伝えられたのだが、その際に言葉でメモ書きするグループと、絵に描いてリストを作るグループに分けられた。いったんリスト表を回収して品物を思い出してもらったところ、絵に描いたグループのほうが多くの品物を記憶している顕著な傾向が見られたのだ。

 別の実験ではより複雑な概念をあらわす言葉、例えば胞子(spore)や同位体(isotope)などを用いて同様の実験を行なっている。そしてここでも絵に描いて憶えたグループのほうがはるかに多く記憶できていることが明らかになった。

 いったいどうして絵に描いたほうが文字を記すよりも記憶に残るのか。そのメカニズムは完全には分かっていないが、いくつかの説明が考えられる。ひとつは絵を描くことは創造的な行為であり、社会で共有されている言葉を使うよりも当人にとって印象強い体験になる点だ。

 もうひとつは絵が持っている情報量の多さである。言葉で記せば長くなることでも、絵に“暗号化”することで短時間に多くの情報を詰め込むことができるのだ。もちろん絵の場合は究極的には当人にしか分からない表現にはなる。

 研究ではまた老人介護施設の認知症患者に対しても同様の実験を行なっており、ここでもやはり絵を描いたほうのグループがより多く言葉を記憶している“絵描き効果”が確かめられた。

 絵を描く習慣のない者にとっては最初はなかなか難しそうだが、何かの機会に“絵描き効果”を試してみてもいいかもしれない。

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