翻訳機能を持ったアプリは多くリリースされているが、まだまだその精度には問題がある。これは日本語と英語の構造や、そもそもの成り立ちがあまりにも違うからとも言える。
だが、翻訳アプリの「使い方」には問題がないのだろうか? どのような点に注意すれば、うまく翻訳アプリが使えるのか? 日本語的に微妙な翻訳や、誤訳が起きないようにGoogle翻訳を使うポイントをまとめてみた。
Google翻訳で訳す外国語の1位は、やっぱり英語?
英語を公用語、もしくは準公用語とする国は約50か国。世界で6億人が使うとされるこの言葉は、日本人にとって一番身近な外国語といえるだろう。英語に次いで世界で使われているフランス語での「はい/いいえ」はわからなくても、英語の「Yes/No」は老若男女を問わず、大抵の日本人は答えられるはず。
これは1947年から中学校で取り入れられた英語教育の成果だが、2020年からは小学校高学年での英語授業が必須となるなど、今後さらに身近になっていくことが予想される。おそらくGoogle翻訳でも、一番利用頻度が高いのは英日翻訳ではないだろうか? ビジネスでの利用はもちろん、日頃目にする雑誌やテレビの広告などでも、日本人の日常には英語があふれている。
Google翻訳に限らず、英語から日本語に訳すにはコツが必要
ビジネスメールにせよ海外の本を訳すにせよ、英語を日本語に訳すにはコツが必要だ。Google翻訳に限らず、翻訳ソフトやWebサービスなどで翻訳をしてみた人ならすぐにわかると思う。そのままコピペで英文を貼り付けて訳しても、たいていの場合は意味のおかしい日本語になってしまう。PCの処理能力も上がっているし、翻訳ソフトの開発も長きにわたっているだろうに、なぜこんな事になってしまうのか?
それは日本語と英語の構造があまりにも違うことに加え、日本語が持つ独特のあいまいさが影響しているかもしれない。この違いは英日ではなく、日英の翻訳をした場合に顕著に表れる。私たちがふだん使っている日本語は「主語」を省略する場合が多くあるが、英語はそれを許さないからだ。日本語のあいまいさは「阿吽(あうん)の呼吸」と言えば聞こえはいいが、外国人が混乱してしまうことも多い。
英日翻訳の場合には、少しの工夫で精度を上げられる。長い文章はできれば文章の単位(長さ)を区切り、短い文章に変えてGoogle翻訳で大意をつかむ。意味さえつかめば、その後は日本語として整形していくだけだ。
手順としては、まずは意味の通る日本語に修正する。日本語の動詞は助詞や助動詞で時制を表すが、英語は動詞自体が変化する。時制と動詞の関係に注目して直すのがポイントだ。
また、単語の誤訳にも注意が必要。たとえば「smart」という形容詞は英語では「頭がいい」「賢い」という意味に使うが、日本語では「痩せている」という意味で使うことも多い。
最後は多少意訳であっても、日本語として自然な形に直すこと。このような3ステップを経ると、Google翻訳はとても役に立つ。
【参考】
Google翻訳アプリの賢い活用法|写真を撮るだけやオフラインでも使えるって知ってた?
Google翻訳カメラの活用法|読めない外国語も大丈夫!?
Google翻訳で英語学習! 英語の習得を効率化
英語の学習と言えば、「分厚い英和・和英辞書に単語カードが必須」というのは昔話。いまは電子辞書に英単語を打ち込んで、日本語の訳や例文、類語などを調べるのが普通だ。
Google翻訳を使えば、もっと効率的に英語学習を進められる。電子辞書のキーボードを叩かなくとも、スマホのGoogle翻訳に話しかけ、英文をそのまま日本語訳してしまえばいいのだ。ただし、問題は発音…。とくにハードルになりそうなのが、英日翻訳だ。