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2018.11.26

人間よりハトのほうが頭の切り替えが早いってホント?

 決して車を運転しながらスマホを操作してはならない。このような複数の作業を同時におこなう“マルチタスキング”は生産性を低下させ脳の認知機能を損なうものであるとして広く注意が呼びかけられているが、なんと最新の研究では2つのことに同時に取り組むことでパフォーマンスが向上することが報告されている。そしてマルチタスキングとはとらえ方の問題であることが示唆されているのだ。

マルチタスキングで本領を発揮できる?

 仕事であれ家事であれ、ひとつに集中して順番に片付けていきたいものだが、その“シングルタスク”は本当にひとつの作業なのだろうか。

 米ミシガン大学ロス・スクール・オブ・ビジネスの研究者であるシャレーナ・スルナ氏は、シングルタスクもマルチタスクも往々にして認識の問題であると指摘している。例えば会議室に行って会議に出席するという“シングルタスク”でも、会議中にはスピーカーの話を聞き、メモを取り、パワーポイントなどで表示されるさまざまなビジュアル資料を理解するといった“マルチタスク”が要求される。そしてこの場合、当人が“マルチタスク”を行なっていると自覚していたほうがパフォーマンスが高まるというから興味深い。

 スルナ氏をはじめとする合同研究チームが先日、学術ジャーナル「Psychological Science」で発表した研究では、30以上の実験を通じてマルチタスキングを行なっているという認識が、作業パフォーマンスを向上させていることを報告している。2つのことを同時にやっていると認識している時のほうが、我々の能力がより発揮されるというのである。

Daily Mail」より

 ある実験では、162人の実験参加者に野生生物のドキュメンタリー映像作品を見て学習してもらい、その後に作品の内容についてのテストを行なう課題が行なわれた。

 映像作品を見ている間に参加者たちにはメモを取ることが要求されたのだが、半分の参加者はこの作業が学習とメモ書きという2つの作業である“マルチタスク”ととらえており、残りの半分はメモ書きは学習の一貫でありこの作業は“シングルタスク”であると理解していた。もちろん認識の違いだけで両グループもやっていることは同じである。

 各人のメモ書きとテストの結果を分析したところ、作業をマルチタスクと認識しているグループのほうがメモ書きの文章が長く正確で、テストの成績も良かったのである。

 類似するほかの実験でもこの傾向は顕著に表れ、アイトラッキング技術を駆使した実験では、作業中の“マルチタスク派”の瞳孔がより大きく開いていることも判明した。大きく開いた瞳孔は、作業に集中して熱心に取り組んでいることを示すものになる。

 マルチタスクに挑んでいると認識したほうがよりパフォーマンスが高まるという興味深い研究結果が示されたわけだが、これは2つのことに同時に挑むと考えることで“本領を発揮”しやすくなるということかもしれない。だからといって運転中のスマホが許されるという話ではなく、あくまでも認識の違いであることを確認しておきたい。

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