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2018.11.25

熱々に見えるおでんを食べると余計に熱くなるのはなぜ?

 注射や歯科治療がどうしても苦手だという人もいるが、それもそのはず、我々は激しい痛みを予期すると実際に強い痛みを感じてしまうことが最新の研究で報告されている。

痛いと予測すればその注射は本当に痛くなる

 子どもの頃、学校で予防接種がある日は朝から憂鬱になった覚えがある向きも少なくないだろうが、そうなるのも無理はないことが最新の研究で指摘されている。

 米・コロラド大学ボルダー校の研究チームが先日に学術ジャーナル「Nature Human Behaviour」で発表した研究では、痛みの予測には確証バイアス(confirmation bias)のメカニズムが働いていることをfMRIを使った実験で実証している。

「我々は痛みの予測と実際に感じる痛みとの間にポジティブなフィードバック・ループがあることを見出しました。待ち時間が長いほど脳は痛みにより強く反応し、脳が痛みに強く反応するほど予測される痛みがより強いものになります」と研究チームのトーア・ウェイジャー教授は語る。

 研究チームは34人の実験参加者を脳活動をモニターする機器であるfMRIにかけた状態で、熱を予測する各種の課題を行なった。また人体に無害な低温の熱をいくつか腕や足の皮膚で感じてもらい、その熱さを評価する課題にも取り組んだ。そしてその間の脳活動の様子は常にfMRIでモニターされた。

Naaju」より

 収集したデータを分析した結果、熱源を見てより高温の熱を予測した者は、恐怖と脅威を感じる脳の領域の活動が活発になっていた。そして皮膚に熱源が接せられた時、熱を痛みとして感じる脳の領域はより活発になっており、その結果、熱源の実際の温度に関わりなく、体験させられた熱をより高温であると評価していたのである。つまりこれから体験させられる熱がより熱いものであると予測した者は、主観的に高熱を感じているのだ。

「この研究結果は、脳が痛みを扱う過程において、予測が深い影響を及ぼしていることが示されます」と研究チームは説明している。 

 そしてさらに厄介なのはこのメカニズムは学習効果があることである。高温の熱を予測して実際に熱く感じた場合、次の機会にはさらに高温の熱を予測するように“強化学習”される一方、予測していた熱よりも明確に低かった場合は、ホッと一安心はできるもののこの体験は学習されず忘れ去られてしまうのだ。

 確かに注射が思ったより痛くなかったとしても、次に注射を受ける際には再び過去に受けた痛かった注射の感触が甦ってくるかもしれない。このメカニズムは自分にとって都合のよい解釈や情報を集めて信念をさらに固める傾向である確証バイアス(confirmation bias)の“ネガティブ版”であり、実に根深いものであるという。注射の痛さは考えても仕方がないということになるだろう。

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