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2018.11.12

7割以上の中小企業が従業員のメンタルヘルスケア対策を講じていない

従業員のメンタルヘルスケアは、今や企業経営において欠かせない施策の一つになりつつある。大手企業においては充実した資本力を背景に有効な対策を講じているところも多いようだが、一方で、中小企業のメンタルヘルスケア対策はどのような進捗状況になっているのだろうか?

今回、AIを活用した人事評価クラウドで中小企業の働き方改革をサポートする会社「あしたのチーム」が実施した中小企業の経営者および従業員を対象とする「メンタルヘルスケアに関する意識調査」の結果が発表されたので、早速、紹介していきたい。

「安全配慮義務」としてのメンタルヘルスケア

<「安全配慮義務」の認知>

Q:あなたは労働契約法の「安全配慮義務」を知っていますか。(単一回答)n=50 ※経営者n=50

労働契約法第5条では、「使用者は労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」として、使用者が労働者に対して負うべき労働契約上の付随義務を定めている。これを企業の従業員に対する「安全配慮義務」といい、その中には従業員の精神的なケアのための取り組みである“メンタルヘルスケア”に関する内容も含まれる。

企業の経営者に対し「安全配慮義務」について知っているか聞いた調査において、「名前も内容も知っている」と回答した方は26.0%にとどまった。回答割合が最も多いのは「名前は知っているが、内容はよくわからない」(38.0%)で、「知らない」(36.0%)が続いている。7割以上の経営者が「安全配慮義務」について、きちんと知らないということが明らかに。

<安全配慮義務として行っている取り組み>

Q:あなたの会社で行っている安全配慮義務に関する取り組みをお答えください。(複数回答)n=50 ※経営者n=50

「安全配慮義務」について説明がされた上で、自社で行っている取り組みについてのアンケート調査が行われた。TOP3は1位「健康診断の実施」(62.0%)、2位「長時間労働の削減」(40.0%)、3位「従業員の労働時間の把握」(38.0%)となった。

従業員の健康管理や長時間労働による健康被害の防止に関する取り組みが上位となっている。メンタルヘルスケアに関わる「従業員の精神的なケアをするための取り組み」を行っている企業は22.0%という結果に。今回の調査対象はストレスチェック実施や産業医選任が義務付けられていない従業員数50名未満の企業だが、「ストレスチェックの実施」、「産業医の設置」の実施状況はそれぞれ8.0%、4.0%という結果になった。

<自社に必要だと思う安全配慮義務に関する取り組み>

Q:あなたの会社にとって必要だと思う取り組みをお答えください。(複数回答)n=50 ※経営者n=50

自社に必要だと思う(すでに実施している場合は今後も続けたいと思う)安全配慮義務の取り組みを聞くと、TOP3は1位「健康診断の実施」(56.0%)、同率2位「長時間労働の削減」「従業員の労働時間の把握」(38.0%)と、自社で行っている取り組みと同じ項目となった。僅差で4位は「従業員の精神的なケアをするための取り組み」36.0%という結果に。

<自社で対応が難しいと思う安全配慮義務に関する取り組み>

Q:あなたの会社で対応が難しいと感じる取り組みをお答えください。実際に取り組まれている中で難しいと感じるものと、対応が難しい(対応方法がわからない)ために取り組みができていないもの両方お答えください。(複数回答)n=50
※経営者n=50

自社で対応が難しいと感じる取り組みのTOP3は1位「産業医の設置」(54.0%)、2位「従業員の精神的なケアをするための取り組み」(38.0%)、3位「ストレスチェックの実施」(28.0%)となった。

前問では、「従業員の精神的なケアをするための取り組み」が必要だと思うと回答した方が36.0%となっており、従業員のメンタルヘルスケアへの取り組みは必要だと思うが自社では対応が難しいと感じている方が多いと考えられる。メンタルヘルスケアは専門の知識や経験が必要とされる領域であるため、自社での対応が難しいと感じるのかもしれない。

中小企業におけるメンタルヘルスヘアの必要性

<会社でのメンタルヘルスケア実施の重要性について>

Q:会社でメンタルヘルスケアを実施することは重要だと思いますか。(単一回答)n=100 ※経営者n=50、従業員n=50

会社でメンタルヘルスケアを実施することは重要だと思うか聞いた調査において、「重要だと思う」と回答した経営者は82.0%、従業員は78.0%となった。

<会社でのメンタルヘルスケア実施が重要だと思う理由>

Q:前問で、「会社でメンタルヘルスケアを実施することが重要だと思う」と回答した方にお聞きします。
その理由をお答えください。(複数回答)n=80 ※経営者n=41、従業員n=39

「会社でメンタルヘルスケアを実施することが重要だと思う理由」を尋ねる調査が行われた。全体で回答の多い順に「従業員の健康のため」(70.0%)、「従業員が安心して働くため」(60.0%)、「会社としての義務だと思うから」(47.5%)という結果に。従業員の「会社としての義務だと思うから」の回答割合は51.3%と半数を超えた。

経営者と従業員の回答割合の差は7.4ポイントで、従業員の方が「メンタルヘルスケアは会社の義務である」と考える人の割合が多いことがわかる。もしメンタル不調による健康被害などが起こった場合、従業員側が、会社がメンタルヘルスケアの義務を怠ったとして訴訟に至る可能性もないとは言い切れない。経営者は従業員のメンタルヘルスケアについての捉え方を認識しておく必要があると言えるだろう。

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