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2014.11.05

【ヒットの理由】ユーピー『アヲハタ まるごと果実』

 キユーピーの『アヲハタ まるごと果実』が、2012年8月の発売以来、快調に売れている。2012年度は11月までの4カ月間(同社の年度末は11月)で約1.5億円の売上を達成。2013年度は前期比の3倍となり、2014年度については前期比2.5倍の10億円が見込まれている。

『アヲハタ まるごと果実』はパンに塗ったりするのに使うフルーツスプレッド。ジャム類と違い砂糖を使っておらず、果実と果汁でつくられている。果実本来の甘さとみずみしさが特徴で、〈いちご〉〈白桃〉〈あんず〉〈ブルーペリー〉〈マンゴー〉の5種類をラインナップ。果実そのもののおいしさが感じられる最適な甘さになるよう、糖度が、日本ジャム工業組合が定めた低糖度の規格(40度以上55度未満)よりも低い30?34度の間で設定されている。

th_アヲハタ_まるごと果実5種

■みずみずしい果実感の実現に注力

 同社は1997年からフルーツスプレッドに取り組んできた。『アヲハタ まるごと果実』の前には、2007年に『アヲハタ Fruityfull』をリリースしている。しかし、これまでのフルーツスプレッドは、必ずしも成功したとは言えなかった。『アヲハタ Fruityfull』も、リピート率が大幅に高かったにもかかわらず、幅広い層に商品の魅力を訴求できていなかった。デパートや高級スーパーを中心に提案していたことと、砂糖を使わない果物本来のおいしさという訴求ポイントが、商品名からわかりにくいためであった。

 そこで同社は、 このような状況を打開し飛躍するべく、2011年に『アヲハタ Fruityfull』の中身、ネーミング、ラベル、瓶形などすべてを見直し、刷新することにした。だが、それまで決して成功したとはいえないフルーツスプレッドに取り組もうとしたのはなぜか? 

 キユーピーに出向し、『アヲハタ まるごと果実』の開発を担当していたアヲハタの岩松哲哉氏(家庭用営業本部営業企画部 商品企画マネージャー)によれば、その理由はおいしいものを求めるニーズが確実にあったため。中身の質をさらに高め、訴求ポイントを明確かつ広く伝えることができれば、飛躍できると考えたのである。

 このようなことから開発されることになった『アヲハタ まるごと果実』だが、開発で注力したのは、みずみずしい果実感の実現であった。みずみずしい果実感とは、生の果実が持っている香り、色、果汁感、果肉の柔らかさや固さ、といった要素を総合したもの。「みずみずしい果実感を瓶の中でどれだけ表現できるかにこだわりました」と岩松氏は振り返る。カギを握っていたのは、糖度のコントロールと粘度だった。

th_岩松氏

アヲハタ
家庭用営業本部営業企画部 商品企画?マネージャー
岩松哲哉氏

 中でもこだわったのが、粘度であった。粘度が高いと香り立ちが抑えられ籠った感じになるが、逆に低いと香り立ちが良くなる半面、パンに塗ったりするのに適さなくなるからである。香り立ちが良くて使いやすい最適な粘度にするため、粘度を出すペクチンという食物繊維を何十種類もテスト。最適な粘度が実現できるペクチンの選定と配合量の見極めを行なった。

 一方、糖度のコントロールは、おいしさと香り立ちのバランスが一番良くなる甘さに設定することを意味する。ただし、果物ごとに最適な糖度は、最初からわかっていたわけではなかった。粘度と同じく、最適な値を見極めるために試行錯誤を繰り返した。

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