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2017.09.29

お金持ちと一般人を分ける考え方の違い

「金持ちの考えることは分からない」というフレーズを時折耳にすることがあるかもしれないが、実際のところ本当に思考の仕方が異なっていることを指摘する研究が相次いでいる。

■富裕層は“お金の問題ではなく”不公平を許さない

「最後通牒ゲーム」というゲームが行動科学や心理学の分野でよく利用されている。そのルールはいたってシンプルなもので、2人の人間を“提案者”と“承認者”に分けて、2人の間で富を分配するというものだ。その際、提案者のみがシェアの割合を設定でき、承認者のみがその提案を承認できる。もし承認者が首を縦に振らなければ、富のシェアはキャンセルされてどちらも何も受け取れない。

 この2人の関係がパートナーや親友だった場合、おそらく提案者の提案は限りなく5対5に近づくだろう。つまり1000円を500円で分け合うという申し出だ。そして多くの場合で当然のように承認者もその取り決めを承認する。場合によっては提案者が一方の懐具合を心配して、自分の取り分を少なくするケースさえあるかもしれない。

 しかし2人の関係が赤の他人同士であったりなどして、もし提案者が8対2の申し出をしてきたら承認者であるあなたはどう判断するだろうか。もちろん不公平だと感じるだろうが、承認すれば200円は手に入ることになる。この1000円はもともと自分のお金ではないのだから、その中から200円でも貰えれば確かに実益が得られるのだが……。

 研究チームは年収や資産などを細かく自己申告した278名の実験参加者にこの最後通牒ゲームをプレイしてもらった。各参加者の判断を分析した結果、8対2の提案では43%が不公平であるとして“拒否”し、お金を一切受け取らないことを選んだ。そしてこの判断をした者の大半が裕福な人たちであった。


Big Think」より

 裕福であることと、不公平を許さない気持ちに関係があることが示唆されることになったのだが、人為的に裕福になった場合はどうなのだろうか。

 続く実験では、参加者全員にはじめから3ドルがもれなく配られ、その上でまったくにランダムな抽選で参加者の半数に5ドルが配られた。幸運な人々は合計8ドルを手にしたのだが、この人々がこの状態で最後通牒ゲームをすると不公平な提案を断る割合が増えたということだ。つまり人為的に“裕福”になった状態であっても、不公平を許さない気持ちが強まることになる。

 そして3つ目の実験では、最後通牒ゲームの変化形である無料拒絶ゲーム(cost-free rejection game)を参加者に行なってもらった。無料拒絶ゲームでは、8対2というような不公平な提案を拒否した場合、提案者の受け取りはゼロになるものの承認者のほうは提案された金額を貰えるというルールに変更されている。したがって不公平だからといって拒否した場合、1円ももらえない提案者のことが人によっては少し気の毒に思えてくるかもしれない。

 しかしこうしたルール変更があったにせよ、裕福な者は不公平な提案を拒否する傾向が高いことに変わりはなかった。つまり裕福な者にとって不公平な提案を拒否することは“お金の問題ではない”ということになる。そして裕福ではない者は、この場合は拒否しても自分の取り分は変らないにも関わらず、不公平な提案を承認する傾向が高かったのだ。

 富める者はますます富み、貧しい者がじわじわ増えてくる格差社会が到来したと言われて久しいが、その根底にはこうした富める者と貧しい者の考え方の違いがあるのではないかという点が指摘されているようだ。例えば仕事があったほうがましということで、低い対価で請け負ったりすることなどが経済格差を広げる原因になっている可能性もある。とすれば、こうした富裕層のマインドセットにも一部ではあれ学ぶところがあるのかもしれない。

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