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2018.11.03

なぜ電車で席を譲らない人が増えているのか?

 少し前のことだが、イギリスの二児の母親のツイッターが“炎上”した。騒動の原因となったツイートは、満員電車で立ったまま母乳を授乳中に誰も席を譲ってくれなかったというものだ。

なぜ電車で席を譲らないのか?

 利用客のほとんどが通勤通学という路線の電車内では、今や乗客の7、8割がスマホに目を落としているといっても過言ではない。実に多くの人々が周囲の状況をすぐには把握できなくなっている。妊婦や幼い子どもを抱えた母親、老人や障害者の存在にますます気づきにくくなっているのだ。

 英・オックスフォード大学の心理学者であるオリバー・スコット・カリー博士によれば、乗客の多くは人を怒らせたり面倒なことに巻き込まれたくないがために、ハンディキャップがある人の存在に気づいても知らないふりをし続けていると説明している。

 もちろんはじめから人に席を譲る気持ちがまったくない自己中心的な人もいれば、単純に不注意な人もいるのだが、多くの乗客は“見て見ぬ”ふりをしているという。みんなで“見て見ぬ”ふりをしていれば、特定の乗客に責任が負わされるリスクも少なくなる。

Daily Mail」より

 電車の乗客がどれほど不親切なのかを検証すべく、一人の女性がお腹に詰め物をして妊婦に変装した状態でロンドンの地下鉄に乗る実験を行なっている。

 シートに座る乗客の目の前に立った彼女だったが、10人のうち4人しか自発的に席を譲ってくれなかったという。そして彼女が直接「席を譲ってほしい」と伝えると5人が席を譲った。残る1人は何があっても席を譲らなかったのだ。

 この結果には彼女本人もショックを受けた。車内の中で自分が迷惑者扱いされていると感じたという。そして目の前の乗客に直接「席を譲ってほしい」と頼むことにひじょうに気まずい思いをしたということだ。「人々は自分の周囲で起っていることとの関係を断ち切っているのです」と訴えている。

 前出のカリー博士もまた、自発的に席を譲ることは気まずい思いをする以上に尊いことであり、乗客はスマホを眺めていたとしても周囲には気を配っていなければならないと忠告している。

 スマホに加えて昨今はイヤホンの装着率もそれなりに高く、話しかけても気づかれないケースもありそうだ。慌しい通勤通学であっても周囲への気遣いは忘れないようにしたい。

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