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ジャガーが造った電気自動車のSUV「I-PACE」が革新的な理由

2018.10.21

ジャガーとテスラのEVの違い

「『I-PACE』の、これまでになかった新しいレイアウトを生かすことにデザインでは最も力を入れました。新しいジャガーが生まれたと自負しています」

 たしかに『I-PACE』は新しい形をしている。一見すると、よくある2BOXタイプのSUVやクロスオーバーだが、その低いボンネットやキャビンがボディー全体に占める比率など、既存のクルマたちとはプロポーションがまったく異なっている。このクルマが実際に路上を走り始めたら、その違いは一目瞭然だろう。まさに、新しいクルマの誕生であり、新しいジャガーの1ページが加えられた。

 ただ、発表された『I-PACE』を間近で見て、疑問がないわけではなかった。エンジンの代わりにモーターが積まれているのだから、既存のジャガー各車のようなフロントグリルは不要なのではないか。フロントグリルはラジエーターに走行中の空気を当ててエンジンの熱を冷ますために存在している。エンジンが存在しないのだから、ラジエーターは不要だ。それが証拠に、テスラにはフロントグリルは存在していないではないか?

「実は、EVのモーターも強い熱を発生するのです。水冷式ではないのでラジエーターこそ存在していませんが、フロントグリルから走行中の空気を取り込んでモーターを冷やす必要があります。だから、フロントグリルが必要なのです」

 そうなんだ! でも、EV専門メーカーであるテスラの各モデルはいずれもバンパーの下の部分こそ空気取り入れ口が開いているけれども、フロントグリルが存在せず、ノッペリとした鼻先だ。

「『I-PACE』では、熱を持ったモーターやその付属メカニズムを冷却することによって温度を一定に保ち、効率的なパワー特性を実現しています。それに対して、我々が測定するとテスラは温度の上下動が多い。テスラに乗られたことはありますか?」

----もちろん、あります。『モデルS』の速さには驚かされました。

「たしかにテスラは直線は速いのですが『I-PACE』は直線だけでなく、コーナーも機敏に駆け抜けて速く走ります。スポーツカーメーカーであり、モータースポーツに積極的に参画しているジャガーのEVが『I-PACE』なのです。EVであっても、ジャガーらしさは変わりません」

『I-PACE』は、ジャガー初のEVとして、ユニークなデザインをまとって登場した。470kmという最長航続距離に注目が集まっているけれども、トムソン氏が語っていたように革新的なプロポーションによるボディーデザインのみならず、広い車内空間やAIを用いた「スマートセッティング」と呼ばれる広範囲でのドライバーインターフェイスの革新も実は見逃せない。

 単に動力源が電気に変わっただけにとどまらない革新性を『I-PACE』は備えているのである。959~1312万円(税込み)という価格も発表され、日本での受注はすでに開始されている。2019年の登場が早くも待たれる最重要な1台であることは間違いない。

■関連情報
https://www.jaguar.co.jp/jaguar-range/i-pace/index.html

文/金子浩久(モータージャーナリスト) 撮影/藤岡雅樹

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