人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース
2018.10.19

独立起業には楽観主義者より悲観主義者の方が向いていた!?

 サラリーマン生活を離れて独立起業を決意するに際してはさまざまな理由があるのだろうが、総じて明るい未来を思い描き前向きな気持ちで決断するのかもしれない。しかし楽観的な気持ちで起業することには無視できないリスクがあることを最新の研究が指摘している。

楽観主義者の独立起業に高いリスク

 イギリスの調査では2016年に国内で41万4000もの新たなビジネスが立ち上がったが、年内のうちに32万8000が撤退したということだ。実に8割近くのスタートアップが1年も持たずに廃業しているのだ。また別の調査ではイギリス国内で創設から5年間営業が継続できる事業はたったの15%であるという。初年度を持ちこたえられれば営業継続の確率は高まるものの、それでも徐々に姿を消していることに違いはない。

 失敗をしようと思って独立企業をする者はいないだろうが(!?)、それでもこの“成功率”の低さはいったいどこからくるのか。それは安易な“楽観主義”にあることが最新の研究で報告されている。

 英・バース大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、カーディフ大学の合同研究チームが先ごろ、「European Economic Review」で発表した研究では、16歳から65歳のビジネスパーソン600人を18年間追跡した調査を分析して、起業における楽観主義のリスクを指摘している。

 もちろん起業家には“失敗を恐れない”気持ちも必要とされているのだろうが、それでも多くの起業家は自らの成功を過大評価し、失敗を過小評価することで残念な結末を迎えている。その一方で現実主義者と悲観主義者は起業の“成功率”が高いという。

Well+Good」より

 収益についても大きな差があり、楽観の度合いが平均以上の経営者の収益は、平均以下の経営者よりも約30%も低いという。楽観している場合ではないのである。

 それでも世の中では一般的に楽観主義は蔓延しているのは事実で、国民の8割は程度の高い楽観主義者であるという。楽観主義は野心の強さと粘り強さ、そして他者との協調性を高め、パフォーマンスを向上させるという多くのポジティブな側面を持つ。しかし皮肉にも楽観主義は希望的観測による誤った選択を行いやすく、失敗へと繋がりやすい傾向があるということだ。

 そもそも悲観主義者はあまり独立起業を選択しないのかもしれないが、楽観主義者よりは経営者に向いていることにもなる。

 先進各国のビジネスシーンでは独立起業が奨励されている空気もあるのだが、楽観主義者による安易な起業によって本来必要のない“不幸”を数多く生み出している実態があるのかもしれない。そして廃業が増えれば国の税収も目減りするだろう。

 後先考えないがむしゃらな熱意で“成功”を収める起業家も少なくないのだろうが、それでもこうしたデータからすれば独立起業では感情を排した現実的な“眼力”が求められているようだ。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2018年11月16日(金) 発売

DIME最新号の特別付録は「ゴルゴ13」のオリジナル万年筆!大特集は「2018年ベストヒットランキング」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ