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トヨタとソフトバンクが無人運転自動車を走らせる日はいつ来るか?

2018.10.05

モビリティAI革命を「群戦略」で展開するソフトバンク

 一方のソフトバンクはというと、AI(人工知能)を「人類史上最大の革命」と位置づける。「AIは全ての業務を改革するから」(孫代表)である。

 10兆円規模のファンド(ソフトバンク・ビジョン・ファンド)を持つソフトバンクは、世界中の企業へ出資をしているが、その中核にモビリティ関連による「AIの群戦略」を置いている。

 80億ドルを出資したとされる「UBER(ウーバー)」や「DiDI(ディディ)」、「Grab」といったライドシェアの企業のほとんどで筆頭株主になり、物流面でも中国で9割のシェアを誇るトラックの配車サービス「マンバン・グループ」へ10億ドル規模といわれる出資を行い、さらに、GMの自動運転車部門「GMクルーズ」には20億ドル超の出資を行っている。また、クラウド側では「NVIDIA」への出資、すでに3兆円規模で買収している半導体設計大手の「ARM」などがある。

 以上の出資により、ソフトバンクグループはそれぞれの群を持ち、協調しながらモビリティAI革命の先陣を切り進んでいる。

 そして、モビリティAI革命を牽引するためには、移動手段、AIというテクノロジーに長けたトヨタ、ソフトバンクの提携が必然であったとする。

 孫代表は「MONETは両社のグループの第一弾の提携であり、その後さらなる提携が進むことを望む」と将来像を語っている。

未来のモビリティ社会を作るため両社は提携した

 トヨタからのアプローチを受けた孫代表は、「マジか?」と驚いたという。そして、「いよいよか」とも思ったと発言、「流れは自然とそういう(両社の提携)方向にあったのか」と感じたという。そして、「世界のトヨタ自動車と仕事ができる。そう思っただけでわくわくする」と会見で述べている。

 豊田社長は、トヨタ自動車創業の祖父、豊田喜一郎の弁「自動車事業は1人ではできない。多くの仲間が心を合わせて汗を流してくれるからできる」という言葉を引用しつつ、「ソフトバンクにあるもっと楽しいモビリティ社会を作ろうという意識に同意し、仲間を巻き込んで未来のモビリティ社会を作るための提携だ」と熱く語った。

 やがて到来する自動運転の時代で世界の覇権を握るために、海外でライドシェアサービスを手掛ける企業にアプローチすると、その出資先の「ドアの向こうに常に孫さんがいた」(豊田社長)という。トヨタはライドシェアサービスの資本提携で先行したソフトバンクと争うのではなく、日本企業同士で手を組むのが最善策と判断したのである。

無人運転自動車を両社が走らせる時

 日本で第1位の企業、第2位の企業の提携という、未曾有のできごとが起こす余波はとてつもなく大きい。20年前には考えられなかった、自動車業界の歴史的転換が、今、始まろうとしている。トヨタとソフトバンクが無人運転自動車を走らせるのは、2年後のことか、5年後のことか。正確な時は予測できないが、おそらくそう遠くない未来であろう。今後の両社の動向、「MONET」の活動から目が離せない。

取材・文/中馬幹弘

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