地域や日時に応じて、その瞬間の太陽光の色合いを再現
空調家電カテゴリーのグローバルカテゴリーディレクターを務めるサム・バナード氏は、色合いや明るさを自動調節する狙いについて次のように語る。
空調家電カテゴリーのグローバルカテゴリーディレクターを務めるサム・バナード氏
「照明は我々の生活の中でとても重要な要素ですが、それに気付いていない人は多いです。部屋をリフォームしたり、家具や装飾品にこだわったりしますが、照明にはあまりこだわりを持たない人が多く、部屋ごとに照明の色合いが異なるなんて場合もあります。ダイソンとしては、もっと家庭の中をナチュラルな照明環境にしたいという思いを込めて作っています」(バナード氏)
バナード氏は続ける。
「照明の加減によって体内時計や体の調子が狂ってしまうといった研究結果が出ていますし、スマートフォンではブルーライトを抑えるアプリが出ていたり、ブルーライトを抑えるメガネなども出ていたりします。我々は目の健康にいい照明を作りたかったのです。そのためには太陽光に合わせて色や明るさを変える必要がありました」(バナード氏)
太陽の光に合わせて色や明るさを変えるというのは、「窓から射す光に常にマッチした明かりを表現したかったのです」とバナード氏は話す。
「起床する朝には暖かい色合いですが、日が昇っていくと自動的に冷たい色合いに変わっていき、また日が沈む夕焼けの頃には暖かい色合いに変わります。これを実現するために、世界中の衛星データからさまざまな場所や時刻のデータを入手し、それぞれの地域での日光の色合いや明るさを計算しています」(バナード氏)
室内の照明環境の変化にも自動的に対応するという。
「下に照度センサーが付いており、テーブルの明るさをコントロールできるようになっています。例えば天井の電気を消すと、タスクライトが明るくなります。日光が射し込んできたら、明かるさを抑えるいったように自動的に調節します」(バナード氏)