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スウェーデン人の日本茶インストラクターが語る日本茶の魅力

2018.09.23

ペットボトルのお茶は悪くない

日本人の若者は日本茶離れが進み、自分で淹れるよりペットボトルの緑茶が多い印象がある。これについてオスカル氏はどう考えているだろう。

「ペットボトルのお茶を悪者にする人が多いですが、私は決してそう思っていません。お茶と触れる機会が少なくなった時代に裾野を広げる意味で、むしろありがたい存在です。もちろん、丁寧に急須で淹れた高級煎茶に勝るものがありませんが、移動中でもどこでもキャップをひねるだけで美味しくてヘルシーなものが飲めるペットボトル茶があるおかげで、多くの方が助かるのではないでしょうか。それぞれのお茶にTPOがあり、急須で淹れたお茶の美味しさ、楽しさを、より積極的に紹介すれば若者もついてくるはずです。要するにペットボトルのお茶と、いわゆるリーフのお茶はお互いに拮抗(きっこう)するのではなく、補い合っているように思います」

海外で飲まれている日本茶

ひとたび海外に目を走らせてみると、日本茶の中でも特に緑茶は決してめずらしい飲み物ではなくなっている。昨今のスウェーデンや欧米の日本茶事情を教えてもらった。

●スウェーデン

「スウェーデン人は一般的にコーヒーを好んでいます。ただここ15年は嗜好品の市場がだいぶ多様化し、烏龍茶や緑茶を飲む消費者も増えてきました。ただピュアな緑茶に慣れていないせいか、出回っている緑茶の品質が低いせいか、ほとんどの緑茶はフレーバー煎茶です。

スウェーデンは軟水の地域が多く、日本茶の本来の香りを十分に引き出せますので、まだその魅力に気づいていないスウェーデン人が多いのが非常にもったいないように思います。日本でも話題となっている、時間をかけて友人などと嗜好品を味わうスウェーデンの“フィーカ”の文化も、急須で淹れた日本茶に合いますので、そのうち変わるかもしれません。

また、市場で出回っている緑茶飲料には、甘味料または香料が入っていることが多いです。健康志向が強まる中で、日本風の無糖のペットボトル茶の普及にも可能性があるように思います」

●欧米

「緑茶を飲む海外の消費者は、やはり健康志向の方が多いように思います。一方で、スムージーなどに混ぜて砂糖なども加えたりすることがありますので、矛盾しているようにも見えます。ただ甘い粉末の茶スムージーなどが普及すれば、本物の日本茶が飲みたい消費者も必ず出てきます。ピュアな日本茶は10年前と比較するとだいぶ増えたことはアメリカとヨーロッパを訪ねた際に肌で感じます。30年前は生魚を食べる欧米人が少なかったですが、今はどこに行っても寿司屋さんがあります。味覚は世代または時代にとともに変わるものですので、ピュアな日本茶もそのうち同じように一つの当たり前な選択肢になっていくのかもしれません」

緑茶をはじめとした日本茶は、今や世界水準の飲み物になってきているようだ。このような中では、外国人の日本茶インストラクターが存在しても決して不思議ではないように思えてくる。今一度、日本茶を広い目で見直してみるのもよさそうだ。

【取材協力】

©︎ Klara Maiko

日本茶インストラクター ブレケル・オスカル (Oscar Brekell)氏
1985年スウェーデン生まれ。高校時代に日本茶に魅了され、スウェーデン初の日本茶専門家を志して来日。現在は国内外でお茶の講座やセミナーなどを開催し、テレビやラジオにも出演。お茶は味と香りはもちろん、人と人をつなぐ不思議な力も併せ持ち、心を豊かにする魅力に溢れた嗜好品であるお茶をより多くの方々に広めるために、国内外で普及活動に力を注いでいる。2018年には日本茶ブランドを構築。
https://www.brekell.com/

取材・文/石原亜香利

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