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なぜ皮肉屋が社会的成功を収めるのか?

2018.09.24

罵り言葉は痛みを和らげる

 つま先を家具にぶつけたり、扉に頭をぶつけたりしたときなどストレートに口をついて出てくる「痛っ!」という言葉のほかにも、「くそっ!」、「ちくしょう!」などの罵り言葉が出てくることがあるかもしれない。そして実際に罵り言葉は肉体的な痛みを和らげる効果もあることがサイエンスの側から報告されている。

 英・キール大学の研究チームが2009年に学術ジャーナル「Neuroreport」で発表した研究では、痛みと罵り言葉の関係を探る実験が行なわれた。

 氷水の中に手を浸す行為は何かの罰ゲームのようにも思えてくるが、サイエンスの世界では寒冷昇圧テスト(cold pressor test)と呼ばれて苦痛に耐えるテストとして活用されている。

 実験参加者にこの寒冷昇圧テスト、つまり氷水の中に手を浸してできる限り長い時間耐えてもらう実験を行なったのだが、その際に机に置かれた紙に記された「ファ●ク」などの一連の罵り言葉を口にしながら行うパターンと、「光る」などのニュートラルな言葉を口にしながら行なう2パターンで挑んでもらった。

Wired」より

 実験の結果、罵り言葉を口にした時のほうが、ニュートラルな言葉を口にした時よりも平均で50%、長く手を浸していられることが判明した。罵り言葉で実際に痛みへの耐性が増すのである。

 罵り言葉を口にした時は心拍数が上がっていることもまた明らかになった。研究チームは罵り言葉を連続で口にすることで身体が「闘うか逃げるか反応(fight-or-flight response)」の状態になり、アドレナリンとコルチゾールが放出された結果、鎮痛効果を引き起こして痛みに対する耐性が上がると説明している。

 罵り言葉は自分を肉体的に強くし、恐怖感をも払拭できるというちょっとしたドーピングのような効果があることになる。もちろん品位に欠ける言動は慎みたいものだが、口汚い言葉が持つこうしたメカニズムを知っておいてもいいのかもしれない。

文/仲田しんじ

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