プロが指摘!これだけはやっておきたい自動車の日常点検ポイント
プロの整備士二人から見て、車の点検において一般の人たちが手薄になっていると思うことがあるという。この3つは確実にやっておこう。
1.オイル交換をしよう
「エンジンオイルのオイル交換もしないで乗っている方もいます。それが車両火災の原因やエンジンの破損の原因にもなるので、オイル交換を規定期間内に行ってください」
2.ワイパーのゴムを交換しよう
「ワイパーのゴムの交換率が非常に悪いです。車検時の2年に1回しか交換しない方もいます。また今朝も目撃しましたが、小雨なのにかなり早い速度でワイパーを動かしている方が多いのも気になります。ゴムの寿命は1年が目安です。ゴム交換なら1,500円から2,500円程度でできますし、視界不良で事故を起こす場合もありますので、ぜひ注意していただきたいです」
3.タイヤの空気圧を定期的にチェックしよう
「タイヤの空気圧も同様に、定期的にチェックして適正な圧力を保ってほしいと思います。また、乗る頻度は関係なく、チェックしていただきたいです。空気圧をみていただければ早期発見ができます。1輪だけ空気圧が極端に低下していれば、パンクの恐れがあり、高速道路で空気圧が低下していると突然破裂する恐れもありますので、特に気を付けてください」
日常点検は面倒・時間がないビジネスパーソンへ
とはいえ日常点検はめんどくさい、時間がなくてなかなか…というビジネスパーソンもいるだろう。しかしそのような中、マイカーで秋の行楽に出かける人も。そんな人たちにメッセージをもらった。
「日常点検を、毎日するのはむずかしいと思いますが、行楽に出かける前に一度か、二度でも行えば早期に故障が発見できます。もし忙しくて時間が限られている場合は、近くの整備工場が代行して行うことができます。費用はかかりますが安全に行楽を満喫することができると思います。日常点検は短時間で行えます。約15分くらいです」
日本一の整備技術は日々の勉強と情報収集で培われている
ところで、整備技能を競い合う競技大会において全国優勝したということは、かなりの整備技術を持ち合わせているとみられる。整備技術はどのように鍛えたのだろうか。2人に聞いてみた。
「とにかく勉強していく以外にありません。車は日々性能が新しくなっているのでアンテナを広く張っています。最近の車はコンピュータを使わないで制御する車はないので、自動車メーカーが新機種を出すとなったら、『それに乗ってくる新機構は何か』をすぐに把握して押さえておくことをしています。今後、自動運転も増えてくると思います。今はその過渡期にあるので、自動運転の前に、安全に運転する支援装置自動ブレーキやカメラなどの複合技術のそれぞれの欠点と長所を把握しておくことが必要で、日々勉強を怠らないようにしています」
秋の行楽ドライブを無事故で安全に楽しむためにも、次の休日には日常点検を実施してみてはいかがだろうか。
●参考情報
自動車点検整備推進協議会
http://www.tenken-seibi.com/
取材・文/石原亜香利