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2018.09.12

面接に代わり、世界中の採用で活用される「HRテック」の実態

これまでの人生で、あなたは何度、就職・転職を行い、その際に、何度「面接」を受けただろうか?

日本には就職・転職には「面接」がつきもので、少なくとも採用までに1~2回経るのが一般的とされているが、しかし、世界では「HRテクノロジー」なるものを利用するのが主流になりつつあるらしい。その驚きの実態を今回紹介していく。

HRテクノロジー※1を複数利用して求職活動を行う求職者(以下「キャンディデイト」「HRテックアーリーアダプター(早期導入者)」の比率~日本が最も低い結果に

過去半年間の求職活動の際、どのようなHRテクノロジー(HRテック)を利用したかを質問したアンケート結果が届いた。

世界では、3種類以上のテクノロジーを活用した「HRテックアーリーアダプター」が存在し、インド(31%)、マレーシア(22%)、ブラジル(18%)では、「HRテックアーリーアダプター」の比率が、他の国の2~3倍に達している。日本(3%)は、「HRテックアーリーアダプター」の比率が最も低いという結果に。

※1HR テクノロジーとは:採用プラットフォーム、人材管理、労務業務、組織マネジメントなど人事関連のシステム。本調査では、求職活動の際に利用される「スマートフォンアプリ」「ソーシャルメディア広告」「バーチャル就職フェア」「テキストメッセージによる企業とのやりとり」「ビデオ面接」「企業ウェブサイト上のチャット」「企業が提供するゲーム・スキルチェックテスト」「バーチャルアシスタントを利用した音声検索」と定義している。

※アーリーアダプター=積極的に情報発信する人、「オピニオンリーダー」とも。

なお、世界の「HRテックアーリーアダプター」には以下のような特徴があった。
•多くが都会に住む若い学生
•男女比は半々
•29%がZ世代(18歳から21歳)、35%がミレニアル世代(22~34際)
•86%は別の都市や地域、国への転居に前向き

国により「HR テック」アーリーアダプターの比率が違う理由として、労働力人口の年齢、スマートフォン利用者数、文化背景などいくつかの要因があげられる。比率が高いインドとブラジルは、スマートフォンの普及率が高く、スマートフォン利用者数はそれぞれ3億人、7900万人※。一方、日本は、スマートフォン利用者数が6300万人でありながら、HRテクノロジーの導入率は調査対象国のなかで最下位となっている。日本のキャンディデイト(求職者)は従来型の求職活動を好むためか、テクノロジーが破壊的な影響を与えるという現象は見受けられない。
※2 Newzoo Global Market Report 2017年4月発行より

テクノロジーは応募件数を増やすが、キャンディデイトは人とのつながりを重視

テクノロジーを使って簡単に応募できるようになるということは、応募が殺到する可能性がある点に注意する必要がある。アーリーアダプターの応募件数は、平均の2倍に達している(18.3件vs 9.9件)。こうした応募の急増を受けて、人事部役員と採用担当者が最適なキャンディデイトを順位付けできるようなバックエンドテクノロジーの需要が高まっている。

とはいえ欧州では、EU一般データ保護規則(GDPR)が新たに導入されたため、自動処理・自動選別機能が果たす役割は制限されるかもしれない。キャンディデイトが自動処理のみで行われる採用決定を拒む権利を手にしたからです。オンライン販売の増加、物流サービスの重要性など、消費者主義の広がりを受け、運転手やカスタマーサービス要員の需要が増加し続けている。しかし、その仕事内容は10年前と一変しており、変化し続ける職務に対応するためには新たなスキルと教育研修が求められているのだ。

一方、どの国のキャンディデイトも、人とのつながりや対面面接を今も重視している。求職活動においてどのようなテクノロジーを使いたいかと質問したアンケートでは、26%が対面面接を一番に選んだ。「HRテック」アーリーアダプターでさえ、同じ意見だ。人との接触は、今後も求職活動に欠かせない要素であり続けるだろう。とはいえ、最適な人材を獲得するために人間がロボットと張り合う必要はない。適切なスキルを組み合わせれば、人間的な関わりはテクノロジーと競合するのでなく、これを補うものになるはず。

実際、企業とキャンディデイトの初期接触がほぼ何らかのテクノロジーを介している今、人間的な関わりの重要性は高まる一方かもしれない。企業もキャンディデイトも、直接会うことで言葉以外のヒントを得られる。企業側は、テクノロジーを使って自社文化とブランドを伝える方法を模索すべきだが、結局は、企業とその文化に直接触れることで、親近感(または疎外感)を感じるのが最良の方法なのだ。

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