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日本の希少な歴史的建造物をこの手で!30代から始める「木製模型」の魅力

2018.09.13

筆者は若者でもなければ中年でもない、三十路という年頃。だが、この三十路の時ほどミステリアスで、ロマンチックで、スリリングな期間はないのではないか。体力と財力の釣り合いが取れている上、人によっては未だ独身である。何か新しい趣味を始めるにはちょうどいい頃合いではないか。

だが、何を始めたらいい?

様々な情報が氾濫する現代、新しい趣味を発見するのは決して簡単なことではない。しかし、いやだからこそ、筆者はここで提案をしてみようと思う。「こんな趣味もありますよ」と。

さざえ堂から太陽の船まで

「私の名前は常木。だから、何事も“常に木”なんですよ」

そう笑うのは、静岡県静岡市に所在の株式会社ウッディジョー代表取締役・常木則男氏。地元では「木製模型製造の第一人者」として知られる人物である。

現代の木製模型は、非常に緻密だ。レーザー加工で製造された部品も使われているため、あたかも本物をそのまま縮小したかのようなリアリティである。「五重塔は下から撮影するといいですよ」

常木氏にそう言われ、筆者は一眼レフカメラのレンズを下方から突き上げるように撮影する。細かい木の骨組みが規律正しく並んでいることが確認できる。

日本の歴史的木造建築や帆船、城郭などの模型で全国的に名が知られているウッディジョー。その再現度もさることながら、日本人ですらなかなか知らないような建造物をモデル化する企業としての評判もある。

たとえば、今年8月に発売されたばかりの『会津さざえ堂』の模型。この会津さざえ堂という建物を知っている人は、あまり多くないはずだ。二重螺旋の斜路で知られる18世紀末の木造建築物である。

驚くべきことに、この建物は個人の所有物。だが入場料を払えば一般人も見学できる。

かと思えば、遥か4500年前の謎に包まれた遺物もモデル化している。古代エジプトの太陽の船だ。クフ王のために建造されたと言われているこの船だが、モデル化の発案者は早稲田大学の吉村作治名誉教授である。

「モデル化するための調査ということで、吉村先生からものすごく分厚い資料を渡されました」

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