
40代のビジネスパーソンの中には、30代のうちに習得しておけばよかったと後悔していることがあるという。それは、今、30代のビジネスパーソンにとって、30代のうちに習得・勉強すべき内容の道しるべになるはずだ。そこで体験談をもとに、ビジネススクール「カラーズ・ビジネス・カレッジ」の社長である高田裕子氏に、30代のうちに習得・勉強しておくべきスキルを聞いた。
40代以上が「30代のうちに勉強しておけばよかった」と後悔していること
よく40代以上の人が、30代のうちに勉強しておけばよかったと後悔していることには何があるのだろうか。
「40代以上のビジネスパーソンといえ、職種の違いや、何を目指すのか、例えばスペシャリストまたは管理職などにより、やるべきこと、学ぶことが異なります。一概に同じとはいえませんが、その前提を踏まえて、いくつか挙げます」
1.タイムマネジメント力(時間の使い方)
「わかっているようで、意外とできないタイムマネジメント。目先の仕事に限らず、すべてにおいてとても大事なこと。何をやるのか、やらないのか。何かをするには、何かを捨てないといけません。時間は平等。飲み会、テレビ、SNSなどを悪いとは言わないですが、ダラダラと時間を流されてしまっては時間の無駄遣いに。常に自分の中でのプライオリティを決めること。やるかやらないかで、将来大きな差がつきます」
2.数字力
「ビジネスの結果は必ず数字で表れます。物事を数字で捉える習慣を若いときに身につけることはとても大事です。数字は、アカウンティングやファイナンスとは異なります。感覚的ではなく、すべてを数字で考えるくせを身につけましょう。」
3.ビジネスモデル理解力
「ビジネスモデルとは、ビジネスの全体像を理解することです。自分の会社がどのように価値を生み出し、利益を上げているのか、その全体像を把握しなくてはいい仕事はできません。自社のモデルに限らず、考えること、理解することで、さまざまな繋がりが見えてきます。大事なのは『部分』で考えるのではなく、『全体』で考えるくせを身につけることです」
4.コミュニケーション力
「自分は誰とでも、問題なくコミュニケーションができていると勘違いしている人が意外と多いです。ちょっとしたコミュニケーションのズレで、仕事が上手くいかなかったり、人間関係がぎくしゃくしたりなど、よくあることです。
『伝える』ではなく、『伝わる』ように工夫すること、努力すること。つまりどうすれば相手に伝わるのか。どうすれば人を動かすことができるのかということ。仕事の8割はコミュニケーションです」