人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース
2018.09.10

ハイエンドシェーバー新型5枚刃ラムダッシュはどう進化したのか?担当者に直撃取材

2011年に登場して以来、国産メンズシェーバーを代表するプレミアムモデルとして、市場を牽引してきたパナソニックの「5枚刃ラムダッシュ」シリーズ。

「フィニッシュ刃」や「くせヒゲリフト刃」などを備えた独自の5枚刃ヘッドに加え、肌への摩擦を約2/3に低減する「スムースローラー」、アゴ下や頬の凹凸に密着する「5Dアクティブサスペンション」、そして世界最速(※)のリニアモーター駆動と、Made in Japanならではの高い技術力を凝縮したモデルでもある。
※家庭用電気シェーバーにおいて(2018年7月現在、同社調べ)

そんな「5枚刃ラムダッシュ」シリーズから、先日、待望の新製品「ES-LV9DX」が発売された。

この新モデルは前述の機能に加え、これも同社独自技術である「ヒゲセンサー」のヒゲ検知のスピードが約1.8倍に進化。

肌への余分な負担をかけずに、よりパワフルなシェービングを実現したという。

パナソニック
5枚刃ラムダッシュ『ES-LV9DX』

オープン価格
本体寸法/高さ167×幅72×奥行59mm、約215g
外刃/ステンレス刃物鋼5枚刃
内刃/30°鋭角ナノエッジ内刃
主な機能/ヒゲセンサー、パワークイックスリット刃、5Dアクティブサスペンション

この機能により肌にやさしく、深剃りという相反するテーマを高いレベルで改善したとなれば、ユーザーメリットは大きい。

そこでパナソニック彦根工場で長年、メンズシェーバーのリニアモーターと刃の開発を担当され、5枚刃ラムダッシュの立ち上げから携わってきたパーソナル商品部の清水宏明さんにお話をうかがった。

最初に改めて「ヒゲセンサー」の仕組みを教えてください。

清水 「ヒゲセンサー」については、まずリニアモーターという前提があってこその機能になります。

リニアモーターというのは、制御回路とセットで初めて動くモーター。制御回路から『このように動きなさい』という指示を常に受けています。

そんなリニアモーターが、ヒゲの濃い部分ではパワフルに、ヒゲの薄いところはパワーをセーブする機能が「ヒゲセンサー」ですね。

ヒゲセンサーのイメージ

清水 そういうことになります。

先ほど説明したように制御回路からリニアモーターに信号を送っていますが、リニアモーターからも制御回路に信号を送っています。

というのは、ヒゲの状態はモーターでしかわからないので、ヒゲの状態をモーターが感知して、それを信号化して制御回路に送っているのです。

パナソニック株式会社
パーソナル商品部 
メンズ技術開発課 主任技師

清水宏明さん
ヒゲが濃いと抵抗が大きいので、『もっとパワーが必要』という信号をフィードバックする?

清水 はい、そのようなフィードバックになります。その信号を受けて制御回路がもっと動きなさい、あるいは少しセーブしなさい、という信号をリニアモーターへ常に送っています。

ということは、ヒゲの濃い部位では約1万4000ストローク、薄い部位では、それが1万3000や1万2000ストロークに変化する、ということでしょうか?

清水 毎分約1万4000ストロークというスペックは変わりませんん。常に一定です。

では、何が変化するのですか。

清水 内刃の動きの幅です。

ヒゲセンサーには、パワフルとソフトの2つのモードがあり、共に約1万4000ストロークでありながら、パワフルは刃の左右への振幅が大きく、ソフトは小さい。

振幅が小さければ肌に余分な負担がかからず、また振幅が大きいとヒゲを捉える機会も増えるため、早く力強く剃れることになります。


清水 これは外刃と内刃の動きをイメージした模型です。フル稼働時には内刃は外刃の「くせヒゲリフト刃」から「フィニッシュ刃」、そして「通常の刃」までの幅いっぱいに動きます。「ヒゲセンサー」が動作して、ヒゲが薄いと判断されると、その振幅が小さくなります。
※模型は説明用のため、実際とは異なります

今回の新製品では、モードの切り替えが早くなった、ということですか。

清水 正確には、ヒゲが濃いところを剃りだした時に、「たくさん振幅を出しなさい」という命令して、内刃が動きを変更するまでの所用時間が早くなった、ということです。

判断までが早くなった?

清水 いわゆる検知スピードがアップしたということですね。

その結果、ヒゲが薄いエリアから濃いエリアに入った場合でも瞬間的に切り替わるため、ほとんどの方はヒゲ剃り時の抵抗を感じないかもしれません。

「ヒゲセンサー」はストローク量ではなく、ストローク幅を変化させる技術だったのですね。ほかにリニアモーターを採用するメリットには何がありますか?

清水 まず前提として自社で設計、製造していることが大きいと思います。

他メーカーが製造したモーターを購入して搭載するのであれば、形状や大きさの自由度がありません。

ところが自社で設計、製造であれば、多彩な形状にできるというのが最大のメリット。

本体幅は同じでも高さを低くすることで、新しいデザインに対応することも可能になります。

左は世界初のリニアモーターシェーバーとして1995年に発売された『リニアスムーサー ES881』に搭載されたリニアモーター。当時としては驚異的な1分間約1万2000スロトークを実現した。右は現行の「5枚刃ラムダッシュ」に搭載されているリニアモーター。小型に加え、バネを金属から樹脂に変更するなど、軽量化も図られている。開発には3年を要したという。

モーター自体のサイズもかなり小型化されました。本体を含め、小型化は常に意識されていますか。

清水 今回は回路的な問題だったのでサイズ的に大きな変化はありませんでしたが、3Dから5Dアクティブサスペンションになる時は苦心しました。

動きの要素は増えた反面、部品は小さく、少なくというのが命題でしたから。

「5枚刃ラムダッシュ」に使用されている部品を並べたもの。その細かな造形に驚かされる。ちなみに全部品ではないとのこと。

5Dアクティブサスペンションを構成する部品群。近くで見ると、その複雑さがよくわかる。

今回は「ヒゲセンサー」を中心にリニアモーターを採用するメリットや、本体の小型化に対する思いも聞かせていただきました。次の一手はどのようなことをお考えになっていますか。

清水 先ほども申し上げたように、リニアモーターを含めて、ヘッドをさらにコンパクトにしたいですね。さらに5Dアクティブサスペンションを進化させ、密着度も向上させたい。

刃のシステムも含め、さらにブラッシュアップしていきたいと思います。

撮影/尾上達也、横山 快

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2018年11月16日(金) 発売

DIME最新号の特別付録は「ゴルゴ13」のオリジナル万年筆!大特集は「2018年ベストヒットランキング」

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ