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働く空間で仕事効率が変わる?クローズ空間は前頭葉が活性化することが判明

2018.08.30

前頭葉の機能はクローズ空間で最も活性化

ウィスコンシンカードソーティングテスト(主に前頭葉を使う作業)を行った際に、血流量が最も増加したのは「クローズ空間」だった。

このようにカードの分類、すなわち判断力が求められるテストでは、「クローズ空間」といういわば個室空間において最も脳が活性化することが判明。これは周囲の視覚や聴覚刺激などにより注意が阻害されることなく、集中して前頭葉を機能させることができることを示すものである。

左脳の機能はセミクローズ空間で最も活性化

クレペリンテスト(主に左脳を使う作業)を行った際、血流量が最も増加したのは「セミクローズ空間」だった。
簡単な計算などの単純作業は「セミクローズ空間」という適度に開放感がある空間において、最も左脳が活性化することが判明。これは、ほどよくリラックスしながら繰り返し作業を行えたためと考えられる。

オープン空間では、特徴的な脳血流量の変化は見られなかった

視覚および聴覚という、注意を妨げる要因が大きいため、集中して一定の作業を行うには不利な可能性がある。しかし、日常の仕事では密接にコミュニケーションを取る必要があることが多く、そのような場合には当然コミュニケーションを図るのに最も有用なオープン空間の利用が望ましいと考えられる。

仕事内容に応じて空間を使い分けることが大事!

今回の実験では、オープン空間はどの作業も脳血流の顕著な変化が見られず、クローズ空間やセミクローズ空間で、作業内容により脳血流が活性化することがわかった。

生産性の向上が求められている現代の職場環境では、全てを自席で行うのではなく、空間に着目し、それらを仕事に応じて上手に使い分けることが大切なのではないだろうか。

杏林大学名誉教授 古賀良彦コメント

仕事を行う空間は、これまでは受け身的に与えられたもので、その条件の中で作業を進めるのは当然のことと考えられていました。「心頭滅却すれば火もまた涼し」という格言があり、必死になってことに当たれば周囲の環境は無視できるというような考え方がありました。

果たして、そうでしょうか。誰もが常に仕事を夢中なって続けられるわけではありません。仕事を行う空間では、話し声や雑音、照明の明るさ、行き交う人、匂い、温度や湿度などの様々な環境要因で満たされています。その中で、単独あるいは仲間や取引先とコミュニケーションをとりながら効率的に仕事を進めることが求められます。
そう考えると、職場の空間の大きさとそれに伴う環境条件が仕事の能率や精度に大きく影響するのではないかと考えるのがむしろ自然です。

今回の結果は、仕事の特性に合った空間を適切に選ぶことによって、その仕事を遂行する能力が向上すること、すなわち生産性をアップさせることができることを脳科学の立場から実証したものです。

この実験は、従来あまり注目されていなかった職場の空間というものが、仕事を行う際の脳の働きに大きく影響を与えるということを明確に示したものであり、職場環境の整備には空間の設定が必須であるということを示したものです。

【古賀良彦プロフィール】

昭和21年東京都世田谷区に生まれる。昭和46年慶應義塾大学医学部卒業後、昭和51年に杏林大学医学部精神神経科学教室に入室。その後平成2年に助教授、平成11年に主任教授となり、現在は杏林大学名誉教授。日本催眠学会名誉理事長、日本ブレインヘルス協会理事長、日本薬物脳波学会副理事長、日本臨床神経生理学会名誉会員。

出典元:株式会社イトーキ

構成/こじへい

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