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2018.08.25

日本サッカー協会審判委員長に聞く、VAR導入にまつわるレフリーの負担

 7月15日にモスクワで行われた2018年ロシアワールドカップ決勝・フランス対クロアチア戦の前半33分。フランスのFWグリーズマン(アトレチコ・マドリード)が蹴った左CKがゴール前にいたクロアチアのペリシッチ(インテル)の手に当たったシーンでVAR(ビデオ・アシスタント・レフリー)判定が適用され、アルゼンチン人のピタナ主審はPKを宣告。グリースマンが決めたこの2点目が試合の行方を大きく左右し、フランスの優勝へとつながった。

 しかし、この判定を巡っては「主審が時間をかけすぎた」「迷っているように見えた」と批判が噴出。「PKを取らない方がよりスリリングな決勝になったのではないか」という意見も少なくなかった。メディアの間でも「VAR判定を適用する基準がよく分からない」と物議を醸していて、新たなテクノロジーとどう向き合っていくかという問題が改めてクローズアップされることになった。

VARの仕組みとは?

 そもそもVARというのは、どのようなものか。それを分かりやすく説明してくれたのが、元国際主審で、現在日本サッカー協会理事兼審判委員長を務める小川佳実氏だ。

「VAR判定のスタッフは、VARとAVAR(アシスタント・ビデオ・アシスタント・レフリー)、リプレイ・オペレーターの基本3人体制。ロシア大会の時はVARが1人、AVARが3人(1人がAVAR、2人目がオフサイド専門、3人目がスタンバイ)、リプレイ・オペレーターが3人(1人がノーマル、2人目がオフサイド専門、3人目がスタンバイ)の7人体制を取っていました。

 リプレイ・オペレーターは映像のエキスパートで緑のボタンを押しながら試合中のシーンにタグを打つ役割で、VARが『このシーンがほしい』と言ったらすぐに映像を出す。それによって確認時間を短縮し、試合への影響を少なくする重要な仕事を担っています。VARは赤のボタンを押すことでピッチ上の主審と意思疎通ができる。決勝の2点目の時もそうやってVARが主審に連絡して、判定をサポートしていたはずです」

 小川氏が言う体制の下、ロシア大会では35台のカメラを駆使して映像確認作業を行っていたという。モスクワにメディアセンターを設置して、一度に4試合のVAR判定ができるような設備を整え、各会場とオンライン回線で結んでいたというから驚きだ。リプレイ・オペレーター以外はレフリーが映像をチェックしていた。これまでピッチ上で肉眼で選手の一挙手一投足に目を配っていたレフリーの仕事に、畑違いの映像技術者的要素が加わったと見ることもできるだろう。

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