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入社3年目社員の本音「涼を感じられるコンソメの料理を提案することはできないだろうか」ネスレ日本・荻原裕子さん

2018.08.10

「自分の舌は大切にしたほうがいい」

 インターコンチネンタルホテル東京ベイの宴会調理シェフを担っていた生幡さんは、レベルの高い料理の腕を持ったシェフで。大切なお客さんは社に招き、社内のキッチンで、ネスレの製品を使い、手の込んだフルコースの料理を味わっていただくことがあります。

 家庭料理では野菜の切れ端がもったいないから使おうとかしますが、プレゼン用に出す料理は見た目のきれいさも大事と、食材は四角に切ったら端っこは捨てる。出来上がりの美味しさはもちろんですが、例えばエビの尻尾の細かいところもきれいに切って。鶏肉なら油、血あい、軟骨もきれいに取り除く。

 脂を入れたくないスープなら、下茹でして脂分を取り除いて。生幡シェフは下処理の仕方が違います。お客さんが熱いものを食べる時は、何気に部屋の温度を下げていたり。

「クリームブリュレを作る時は粉と牛乳を加熱して冷ます。ダマが残らないように、一回、網で漉す」「アレンジで抹茶や黒ゴマペーストを混ぜ込む時、特に黒ゴマは温めた牛乳を入れないと分離する」等々。レシピにも載っていないようなことを、シェフには数多く教わりました。

 中でも、「荻原さん、自分の舌は大切にしたほうがいい」という言葉は印象に残っています。

 私はシェフほどの腕はありませんが、味の良し悪しはわかるつもりです。手の込んだ本格的な料理とは別に、ファミレス等に提案する料理は簡単なオペレーションが要求される。そんな時は私が意見できることが多いのかなと。新しいメニューを提案する時は、社内のキッチンで作りシェフと試食し、意見を出し合います。

 例えば、タンドリーチキンパウダーという商品があります。鶏肉や魚にまぶして焼くのが基本ですが、他の簡単に作る方法を考案することになりました。私は以前、自宅で作ったシーズニングパウダーに、ひき肉を混ぜた料理が美味しかったのを思い出して、タンドリーチキンパウダーも食材にまぶすだけではなく、ひき肉を混ぜ合わせて練り込んでもおいしんじゃないかと。

 社内のキッチンで試作したものはエスニック風になりました。試食したシェフから「パセリを入れたほうがいいよ」と、アドバイスをもらいまして。完成した新メニューは、写真入りでアレンジメニュー集に載り、営業がお客さんに配る資料になりました。

 生幡シェフのアシスタントをする一方で、私は営業の仕事にも携わっていました。レストラン等にコーヒーマシンを売り込みながら、マギーの製品もセールスをする。私はお客さんと饒舌に会話を交わし、営業する形は不得意ですから(笑)、着実にしっかり売れ筋は何かを考えていくことに集中していこうと。

 マギーのコンソメは主力商品ですが、コンソメといえばスープ、スープは温かいものですから夏は売上げが落ち込む。すでに外食業界にはコンソメの冷製スープや、ゼリー状に冷たくしたコンソメのジュレはあります。夏の売り上げに貢献できるような、さらに涼を感じられるコンソメの料理を、お客さんに提案することはできないだろうか。そんな思いは常にありました。

 その荻原さんの思いが、やがて周囲をアッと驚かせる“氷のコンソメ”に繋がっていくのだが、その物語は後半で。

取材・文/根岸康雄
http://根岸康雄.yokohama

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