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2018.08.03

なぜ「不安な表情」はすぐに読み取られてしまうのか?

“目元の皺”は口ほどに物を言う!?

 ひと言で笑顔といっても、微笑、薄笑い、冷笑などいろいろあるが、本当にその人物がウソ偽りなく心の底から楽しんでいる笑顔を我々は判別できるという。そのカギを握るのが「デュシェンヌ・マーカー」と呼ばれる目元の筋肉の動きである。

 フランスの神経学者であるデュシェンヌ(Duchenne)の名にちなんだデュシェンヌ・マーカーだが、これによって作られた笑顔は目元に多くの皺が浮かんだデュシェンヌ・スマイルと呼ばれ、いわば“真の笑顔”であるとされている。

 これを確かめるため、米・マイアミ大学とカナダ・ウェスタン大学の合同研究チームは、視野闘争(visual rivalry)と呼ばれる手法を用いて興味深い実験を行なっている。

 視野闘争実験とは、左右の目に異なる画像を同時に見せて、脳がどちらを重要視しているかを測定する実験である。実験参加者に同一人物のデュシェンヌ・スマイルと、デュシェンヌ・スマイルではない笑顔を左右の目でそれぞれ別々に同時に見てどちらを重要視するかが検分された。また笑顔のほかにも、悲しみの表情でもデュシェンヌ・マーカーがある表情とない表情を左右の目に同時に見せる課題も行なわれた。

Eurek Alert」より

 実験の結果、笑顔においても悲しみの表情においても目元に皺の寄ったデュシェンヌ・マーカーのある表情を優先的に知覚することが判明した。我々は目元に皺のある表情によりインパクトを受けているのである。

 また各種の表情の強さとその表情の“本物度”を評価してもらったのだが、これにおいてもデュシェンヌ・マーカーのある表情がより“本物”であると感じられていることも明らかになった。厳密にそれが正しいのかどうかは別にして、やはり我々は“真の笑顔”を判別していることになる。

「今回の研究は“表情言語”の鍵の1つは、肯定的な表現と否定的な表現の両方を強めるように見える目の狭窄(デュシェンヌ・マーカー)であることを示唆しています」と研究チームのダニエル・メッシンガー教授は語る。

 確かに心の底から楽しそうにしている“真の笑顔”を見せる人物は他より目立つように思えるし、そうした人物を見ればこちらも愉快な気持ちになるだろう。“目元の皺”は口ほどに物を言うということなのかもしれない。

文/仲田しんじ

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