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2018.07.28

被災者もボランティアも要注意!災害時に発症しやすいエコノミークラス症候群の恐怖

■医師がすすめるカラダにイイこと~教えてDr倉田~

 平成30年7月豪雨では、避難所や仮設住宅が整備され始めていますが、避難者数はじめ、被災住宅数など被害の全容はまだ明らかになっていません。被災された方だけでなく、仕事やボランティアの方にも関わる「エコノミークラス症候群」についてご説明します。

エコノミークラス症候群とは?

「エコノミークラス症候群」は、個人空間が狭い「飛行機のエコノミークラス」から付けられた名称です。では「ビジネスクラス」や「ファーストクラス」なら関係無いかと言うと、「エコノミークラス」より頻度は下がるものの、発生しています。

「エコノミークラス」だけの問題ではないこと、「ビジネスクラスやファーストクラスなら安全なのでは?」という誤解を避けるため、正式には「ロングフライト血栓症、旅行者血栓症」や「深部静脈血栓症」と呼ばれています。ここでは、分かりやすい(一般に知られている)ことから、「エコノミークラス症候群」という言葉を使用します。

「エコノミークラス症候群」は、『足(下肢)の静脈に血栓(血の塊:静脈血栓)が出来て、(降機後など)歩行や運動をきっかけとし、血栓が血流に乗って飛び、肺の動脈を詰まらせる病気』です。

災害とエコノミークラス症候群に関連性はあるか?

 2004年新潟県中越沖地震で11名が「エコノミークラス症候群」を発症し、うち4名が亡くなり、災害との関連性が注目され始めました(11名中7名の方が車中泊)。

 2011年3月11日に発生した「東日本大震災」で、宮城県内の医療機関が2011年3月下旬から5月下旬にかけて、避難所の被災者に対し「下肢静脈超音波検査(エコー)」を実施しました。すると「静脈血栓」の陽性率は、震災直後3月下旬で45.6%、4月には25.8%と一旦低下したものの、5月に再び37.0%に上昇しました。これらはあくまでも、「”避難所”での検査結果」ですが、「災害とエコノミークラス症候群」は関連性が高いと言えます。

 理由として、下記のようなことが考えられます。

・「活動(運動)の低下」: 避難所や避難先、車中泊など生活スペースが狭まることに加え、災害により行動が制約されること、心身の疲れから「活動(運動)が低下する」傾向があります。厚生労働省は、災害が関係する「生活不活発病」の対策として、軽めの運動やリフレッシュも重要としています。

・「脱水症」: 「脱水症」が起きると、カラダの中の血液がドロドロになり、血が固まりやすくなります。暑い時期に発生した災害であることに加え、今年は生命に関わる危険な暑さであり、「熱中症」から引き起こされる「脱水症」にも注意が必要です。

 被災後の生活で、どの程度水分を摂取すれば良いのかという指標はありません。春先に発生した東日本大震災と比較することも出来ません。

 コーヒーなどカフェインを含む飲み物やアルコールは、利尿作用があるため控えた方が良いでしょう。「今の時期特に気をつけたい熱中症7/12」で書いたように、OS-1(株式会社大塚製薬工場)をはじめとする「経口補水液」が理想的ですが、入手が難しい可能性もあります。スポーツドリンクやミネラルウォーター、薄めのお茶を飲むことが現実的かもしれません。参考になるのかは不明ですが、飛行機内における「エコノミークラス症候群」の予防としては、「1時間にコップ半分程度の水分補給」が理想的とされています。

 ただし高血圧や腎臓病、糖尿病など持病との兼ね合いも考慮しなければなりません。

 「最低でも1時間にコップ1杯の水分を飲む」ことは必要かもしれません。

被災者だけでなくボランティアなど救援者も注意が必要??

 現在、被災地までや被災地内での交通手段が限定され、業務やボランティアなど救援に関わる方も、車やバスで移動することが多いと思われます。

 日本国内で過去に「エコノミークラス症候群」は、飛行機だけでなく、長距離バスでの発症も報告されています。長距離移動が伴う意味では、バスや電車でも注意が必要なのです。

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