
異なる色の稲の穂や葉を組み合わせて水田に植え、高い所から見ると絵になっている「田んぼアート」。
1993年に青森県南津軽郡田舎館村が村おこしの一環として始めて以来、各地に波及し、今では北は北海道から南は鹿児島県まで、多くの米どころが田んぼアートを展開するようになった。年々、絵のクオリティが向上し、数十万人の観光客を集める所も出てきている。
今回は、2018年の田んぼアートの中から、見ごたえのある所を6か所ピックアップして紹介したい。
田舎館村の田んぼアート
元祖だけあり、絵の緻密さと集客数において日本有数レベルの田んぼアートを送り出しているのが、青森県の田舎館村だ。
2011年からは2つの会場で別々のアートを発表して以降、「風と共に去りぬ」、「シン・ゴジラ」、「ヤマタノオロチとスサノオノミコト」など、田んぼアート史に残る名作を生んでいる。
今年のテーマは、「ローマの休日」と「手塚治虫キャラクター」。映画『ローマの休日』の2つのシーンと、手塚治虫の4作品の主人公(『鉄腕アトム』、『ジャングル大帝』、『ブラック・ジャック』、『リボンの騎士』)と作者ご本人というラインナップ。10月8日まで鑑賞できる。
田舎館村の田んぼアート「手塚治虫キャラクター」
(©TEZUKA PRODUCTIONS)
※交通アクセスや展望台利用料金などの情報については、田舎館村の公式サイト「田んぼアートご利用案内」ページを参照。
行田市の田んぼアート
今年で11年目の歴史をもつ、埼玉県行田市の田んぼアート。2015年には、テーマ名「未来へつなぐ古(いにしえ)の奇跡」が「最大の田んぼアート」としてギネス世界記録に認定され、2016年は「ドラゴンクエスト」、2017年にはテレビドラマ「陸王」とのコラボなど、毎年大きな話題を提供している。
2018年は、「大いなる翼とナスカの地上絵」。アニメチックな巨大なコンドルをメインに、ナスカ地上絵の中でも有名な「ハチドリ」と「コンドル」、そして行田市のシンボルの古代蓮を加えた壮大なもの。
CGアートによる斜め俯瞰で見た行田市の田んぼアート
(行田市公式サイトより)
7月6日時点の行田市の田んぼアート
(行田市公式サイトより)
※田んぼアートを鑑賞できる古代蓮会館の展望室などの情報については、会館の公式サイトを参照。