
■連載/金子浩久のEクルマ、Aクルマ
15代目となる新型『クラウン』に試乗した。初代は1955年に生まれたから、名実ともにトヨタと日本を代表するクルマであることは間違いない。以前は中国での生産も行われていたが、この15代目では予定されていない。販売されるのは日本だけ。だから、開発陣も「日本の道路環境に向き合ったクルマ造り」を重視したという。
たとえば、最小回転半径を3.5mに維持しているのは、その開発目標通りだ。トヨタ車に限らず最近のクルマは最小回転半径が大きく、駐車やUターンの際などに使いづらさを感じてしまうものが少なくないが、『クラウン』の3.5mはありがたい。また、単に半径が短いだけでなく、運転席からの視界も良く、取り回しやすいのも助かる。